ホクリヨウJP:1384

時価総額
¥84.6億
PER
5.3倍
鶏卵の生産・販売を行い、自社で一貫した生産から流通までを管理。食の安全に配慮した飼育、FSSC22000認証のGP工場での製造、スーパーや業務用への直接販売、特殊卵のOEM提供、平飼い卵の生産・販売、香港市場への輸出を展開。

沿革

1949年5月

北海道小樽市に北海道糧食株式会社を設立、飼料販売及び乾麺の製造販売を開始

1956年8月

乾麺事業から撤退

1963年4月

札幌市にブロイラー及び食肉販売の専門会社として、株式会社大丸札幌大屋商店を設立

(翌年9月ホクリヨウ畜産株式会社に商号変更)

1964年9月

札幌郡広島村に北海道糧食株式会社の畜産部門として広島畜産センターを建設(現札幌農場)し本格的な養鶏事業をスタート

1972年1月

飼料部門をニップン飼料株式会社に営業譲渡し飼料販売事業から撤退

2月

北海道糧食株式会社を株式会社ホクリヨウと商号変更、畜産物の生産販売の専門会社として再スタート

1977年7月

余市郡赤井川村に肉豚生産の赤井川畜産センターを建設、養豚事業をスタート

1980年5月

登別市の登別養鶏の資産を取得、株式会社登別養鶏ファームを設立(1996年9月株式会社登別ポートリーに商号変更、現登別農場)

1981年6月

北見市の東養鶏の資産を取得、株式会社東養鶏場を設立(1996年9月株式会社北見ポートリーに商号変更、現北見農場)

1986年5月

河東郡音更町の養鶏場諌山飼料店の資産を取得、株式会社十勝ポートリーを設立(現十勝農場)

1987年7月

勇払郡早来町に若めす育成専用の株式会社北海道若めすを設立(現早来農場)

1988年4月

養豚部門の赤井川畜産センターを分社化し、株式会社ホクリヨウ赤井川畜産センターを設立

2004年3月

販売部門を集約すべくホクリヨウ畜産株式会社を株式会社ホクリヨウに合併。生産部門を集約すべく株式会社登別ポートリーを母体として、株式会社北見ポートリー、株式会社十勝ポートリー、株式会社北海道若めす、株式会社ホクリヨウ赤井川畜産センター、株式会社北海道エス・ピー・エフ畜産センターを合併し株式会社ホクリヨウ生産とする

2008年9月

株式会社ホクリヨウ生産を株式会社ホクリヨウに合併

2009年2月

株式会社千歳ポートリーを設立

9月

株式会社住吉たまごの営業権を取得

株式会社北海道エッグの営業権を取得

道南の千軒農場の土地建物、鶏一式の資産を取得(現道南農場)

株式会社千歳ポートリーが有限会社沼山ファームと有限会社武石忠興農場の資産を取得(現千歳農場)

2010年3月

株式会社北海道中央牧場を設立し養豚生産部門を分離

4月

株式会社北海道中央牧場をエスフーズ株式会社へ売却し養豚事業から撤退

9月

株式会社白樺ファームの成鶏部門の資産を取得(現千歳成鶏農場)

2011年3月

株式会社千歳ポートリーを合併

7月

株式会社白樺ファームの育成部門の資産を取得(現千歳育成農場)

2013年2月

株式会社サークル商事の営業権を取得

12月

資本金1,000千円増資し、300,750千円へ

2014年4月

日本配合飼料株式会社から本州での養鶏事業の展開を目的として株式会社第一ポートリーファームの全株式を取得し連結子会社化

2015年2月

3月

2016年2月

6月

2016年12月

2018年4月

2018年12月

2019年1月

2021年10月

2022年4月

東京証券取引所市場第二部に株式を上場、資本金577,325千円

第三者割当増資330千株の実施で、資本金647,532千円

東京証券取引所市場第一部に指定変更

公募増資1,000千株の実施で、資本金1,055,000千円

北海道北広島市に輪厚液卵工場を新設

吸収分割の方法により、札幌支店・小樽営業所・旭川支店・北見支店・釧路支店の畜肉販売等の食品事業をエスフーズ北海道株式会社に譲渡

宮城県多賀城市にGP工場新設(多賀城GP)

子会社株式会社第一ポートリーファームが、宮城県栗原市の農場買収(吉目木農場)

子会社株式会社第一ポートリーファームを吸収合併(簡易合併・略式合併)

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からスタンダード市場に移行

事業内容

ホクリヨウは、鶏卵の生産・販売を主軸に据える企業であり、その事業は鶏卵事業の単一セグメントに集約されています。同社は、生産から流通までを一貫して自社内で行い、消費者のニーズを迅速に生産に反映させる体制を構築しています。食の安全に対する取り組みも積極的で、サルモネラ菌や鳥インフルエンザなどのリスクに対処するため、北海道内での初生雛からの育成、ウインドレス鶏舎の採用、サルモネラワクチンの接種、植物性飼料の使用、FSSC22000認証取得のGP工場での製造など、多角的な安全対策を実施しています。

鶏卵の販売は、スーパー、ホテル、レストラン、パン・ケーキ製造業者など、幅広い業界に及んでおり、北海道内での飼養羽数は約250万羽に上り、高い市場シェアを誇っています。事業内容は、生産部、製造部、営業部の三部門に分かれ、それぞれが専門的な業務を担当しています。生産部では、北海道内外の農場で強健な雛の育成から産卵までを管理し、製造部ではFSSC22000認証を取得したGP工場での製品化を行い、営業部では問屋を介さず直接販売を行っています。

特に、同社の鶏卵は「PG卵モーニング」、「サラダ気分」、「雛の巣」などの自社ブランドや、特殊卵のOEM提供を通じて、消費者の求める付加価値を提供しています。また、アニマルウェルフェアへの取り組みとして、エビアリー鶏舎での平飼い卵の生産も開始し、国内外での販売網を拡大しています。香港市場への輸出も行い、同社ブランドの海外での定着を目指しています。

経営方針

ホクリヨウは、鶏卵の生産・販売を核とする事業を展開しており、その成長戦略は、グローバルな競争社会において持続的な成長を遂げるための多角的なアプローチに基づいています。同社は、将来を見通し、大胆に変化していくことを経営方針として掲げており、国内外の動向を把握し、10年後の近未来を予測することに重点を置いています。

経営戦略の一環として、事業領域の拡大に注力しています。これには、平飼い卵の生産・販売の拡大や、発酵鶏糞肥料の東南アジア向け輸出などが含まれます。また、相場に左右されない収益体質の構築を目指し、付加価値卵の生産・拡販に引き続き注力しています。さらに、生産コストの引き下げを目指し、最新技術の導入や飼料成分・飼育環境の改良、防疫対策の徹底などに取り組んでいます。

ホクリヨウは、高病原性鳥インフルエンザ感染防止対策の徹底や、原料コストの高騰に伴う適正な鶏卵販売価格への改定、平飼い卵の生産・販売拡大、そしてSDGsへの取り組みなど、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題にも積極的に取り組んでいます。これらの戦略は、同社が直面する経営環境の変化に対応し、競争優位を維持するためのものです。

経営上の目標達成状況の判断には、産卵率や平均卵重、飼料要求率などの生産・製造・販売に関連する指標を重視しており、これらを通じて売上高総利益率の改善につながる事業活動を行っています。ホクリヨウは、これらの戦略的取り組みを通じて、持続可能な成長を目指しています。