ユキグニファクトリーJP:1375

時価総額
¥413.1億
PER
20.5倍
きのこ類の生産・販売を主力とし、まいたけ「雪国まいたけ 極」やエリンギ、ぶなしめじなどの高品質な商品を提供する茸事業。

事業内容

ユキグニファクトリーは、主にきのこ類の生産と販売を行う企業で、まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ、マッシュルーム、本しめじ、はたけしめじなどを取り扱っています。特に、まいたけの人工栽培に成功し、安定した生産と供給体制を確立しています。また、エリンギやぶなしめじの製品化にも成功し、きのこ総合企業としての地位を築いています。

ユキグニファクトリーの「極」ブランドのまいたけは、旨味成分が豊富で、濃厚な味わいと強い歯ごたえが特徴です。また、新たに開発した「雪国まいたけ極 白」は、高級感のある見た目と使いやすさで好評を得ています。エリンギは、茎部分を太く栽培し、食感を重視した製品を提供しています。

ぶなしめじは、顧客ポートフォリオの見直しや包装形態の改善を通じて、販売単価の向上と生産コストの低減を図っています。マッシュルームは、ホワイトとブラウンの2種類を展開し、幅広い世代に人気があります。本しめじは「大黒本しめじ」として高級料亭向けに提供され、はたけしめじは「大粒丹波しめじ」として認知度向上を目指しています。

海外事業では、オランダを拠点にマッシュルームの製造販売を行い、エキゾチック・マッシュルームの市場でトッププレーヤーの一角を占めています。その他、健康食品や茸代替肉製品の製造販売、直売所の運営、培地活性剤の販売も行っています。

ユキグニファクトリーは、独自の工業生産手法を用いて、安定した生産能力と品質を実現しています。培地合成から植菌、培養・育成、収穫・包装までの工程を自動化し、効率的な生産体制を整えています。また、地熱利用の空調や廃棄物を熱源とするボイラーを活用し、ユーティリティコストの低減にも取り組んでいます。

経営方針

ユキグニファクトリーは、2025年4月の商号変更を機に、企業理念を刷新し、きのこの可能性を最大限に引き出すことを目指しています。彼らのパーパスは「キノコのチカラ、ミライのセカイ」であり、雪国で培った技術と探求心を基に、世界の健康を創造する企業としての成長を掲げています。

同社の中期経営計画(2024年3月期~2028年3月期)では、プレミアムきのこ総合メーカーとしての地位を強化し、グローバル展開を推進することを目指しています。具体的には、国内市場でのプレミアム事業の強化、新規事業の創出、全プロセスの合理化、そして海外拠点の統合と事業展開を進める方針です。

国内市場では、既存のプレミアムポジショニングを強化し、他産地との差別化を図ることで、消費者の品質志向ニーズに応えます。また、新たなプレミアムアイテムの販売や新規事業の着手を通じて、国内事業のさらなる強化を図ります。

ビジネスプロセスの合理化では、全社横断的なBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)を通じて、コスト削減を実現します。新規投資による省人化と省エネの推進も行い、効率的な事業運営を目指します。

グローバル展開においては、取得した海外企業のPMI(経営統合)を進め、さらなる業績拡大を目指します。また、地政学的リスクを考慮しつつ、追加買収の可能性を追求し、アジアや欧米地域での自社製品販売も検討しています。

ユキグニファクトリーは、2028年3月期までに売上収益420億円超、海外売上収益比率6~7%前後、コアEBITDAマージン18%前後を目指しています。これにより、安定的な増収・増益と企業価値向上を図ります。