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Veritas In Silico (130A) 株価
株価・出来高の推移
時価総額の推移
PERの推移
PBRの推移
事業内容
Veritas In Silicoは、AI創薬技術を活用してメッセンジャーRNA(mRNA)を標的とする医薬品開発に取り組むバイオテクノロジー企業です。同社は独自のAI創薬プラットフォーム「aibVIS(エイアイビス)」を核として、従来の創薬技術では対応が困難だった疾患に対する新たな治療法の開発を目指しています。同社のアプローチは、タンパク質ではなくその設計図であるmRNAを直接標的とすることで、「創薬標的の枯渇」という業界共通の課題解決に貢献しようとするものです。
同社の収益構造は、製薬会社との共同創薬研究を中心とする「プラットフォーム型」事業と、自社でパイプラインを保有する「パイプライン型」事業を組み合わせたハイブリッドモデルとなっています。プラットフォーム事業では、東レ、塩野義製薬、ラクオリア創薬、武田薬品工業といった大手製薬会社と共同創薬研究契約を締結し、契約一時金、研究支援金、マイルストーン、ロイヤリティを段階的に受領する仕組みです。これまでに総額9.2億円の事業収益を獲得しており、既存契約からは短期的に19.4億円、中期的に80.5億円、長期的に最大1,050億円の収益ポテンシャルを有しています。
同社の事業は主に2つの創薬アプローチで構成されています。第一は「mRNA標的低分子創薬」で、製薬会社との共同研究により経口投与可能で製造コストが低い低分子医薬品の開発を進めています。第二は「mRNA標的核酸医薬創薬」で、自社パイプラインとして希少疾患向けのアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を開発しています。特に注力しているのは急性腎不全を対象とした遺伝子p53に対するASOで、国内年間売上150億円規模の市場を見込んでいます。また、独自のドラッグデリバリーシステム「Perfusio(パーフュージオ)」の開発により、開発期間の大幅短縮とコスト削減を目指しています。
経営方針
Veritas In Silicoは、2030年度までにスペシャリティファーマとしての地歩確立を目指す包括的な成長戦略を推進しています。同社は独自のAI創薬プラットフォーム「aibVIS」を活用したプラットフォーム事業と、自社パイプライン創出を組み合わせたハイブリッド型ビジネスモデルへの移行を進めており、中期経営計画期間である2025年から2027年にかけて、年間2社との新規共同創薬研究契約締結と年間1本の自社パイプライン創出を主要な数値目標として設定しています。
同社の重点投資分野は、従来困難とされてきたmRNA標的低分子創薬領域における技術的優位性の確立です。特に「ターゲット探索」技術において競合他社に対する差別化を図っており、多種多様なターゲット構造を同定できる独自技術により、製薬業界が直面する「創薬標的の枯渇」という根本課題への解決策を提供しています。既存契約からは短期で19.4億円、中期で80.5億円、長期で最大1,050億円の収益ポテンシャルを確保しており、製薬会社との契約締結確率42%という実績データに基づいた戦略的な事業開発を展開しています。
新市場開拓では、従来の医薬品事業に加えて農薬事業への参入による多角化を計画しており、事業の安定化を図っています。また、自社技術の応用範囲を広げるため、ドラッグデリバリーシステム自体のライセンスアウトも視野に入れた事業拡大を進めています。2026年度には第二パイプラインの創出を予定しており、核酸医薬品を中心とした自社独自のパイプライン型ビジネスの本格化により、製薬会社が求める将来のアセット創出に対応する体制を整備しています。
技術革新への取り組みでは、独自開発の「Perfusio」というドラッグデリバリーシステムが中核となっています。同社は2027年度までにPerfusioの実用化と販売開始を目標とし、最も順調に進捗した場合には臨床試験期間とコストを約5分の1まで圧縮することを目指しています。この革新的なシステムは、カテーテルを用いて対象臓器にのみ医薬品を送達・回収する仕組みで、毒性の低減と製造コストの削減を両立させながら、これまで核酸医薬品の適用が想起されなかった臓器への治療を可能にする画期的な技術として位置づけられています。