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スカパーJSATホールディングスJP:9412
事業内容
スカパーJSATホールディングスは、宇宙事業とメディア事業の2つの主要な事業セグメントを持っています。宇宙事業では、静止軌道上に打ち上げた通信衛星を利用し、政府機関や企業に対してデータ通信や移動体通信サービスを提供しています。また、有料多チャンネル放送の放送事業者に対して衛星回線を提供しています。
さらに、宇宙事業では、衛星から得られる画像や位置情報などのデータを解析し提供するスペースインテリジェンス事業も展開しています。この事業には、スカパーJSAT株式会社の宇宙事業部門を中心に、関連子会社が関与しています。
メディア事業では、東経110度で運用中の衛星を利用して「スカパー!」を提供し、約70チャンネルを視聴可能にしています。また、東経124度及び128度で運用中の衛星を利用して「スカパー!プレミアムサービス」を提供し、約140チャンネルを提供しています。
さらに、メディア事業では、NTTグループの光ファイバー網を利用した地上波やBS、CS放送の再送信サービスを提供しています。また、有料配信サービス「SPOOX」や、放送契約者向けの無料配信サービス「スカパー!番組配信」も展開しています。メディア事業には、スカパーJSAT株式会社のメディア事業部門を中心に、関連子会社が関与しています。
経営方針
スカパーJSATホールディングスは、急速に変化するデジタル社会を背景に、宇宙事業とメディア事業を中心に成長戦略を推進しています。同社は「Space for your Smile」をミッションに掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。このミッションは、社会的課題の解決と企業価値の向上を両立させるサステナビリティ方針としても位置づけられています。
同社の成長戦略は、既存事業の収益性強化、新領域事業の展開、人的資本強化、経営基盤拡充の4つの柱から成り立っています。宇宙事業では、スペースインテリジェンス事業を成長のドライバーとし、メディア事業では放送・配信事業と光アライアンス事業で利益を拡大することを目指しています。2030年度には、当期純利益を280億円以上に引き上げる計画です。
宇宙事業では、40年にわたる経験を活かし、革新的な通信ネットワークと地球規模のデータ収集ネットワークを構築します。通信関連事業では、衛星フリートの最適化や次世代衛星の投入を見据えた販売拡充を進めます。また、低軌道衛星コンステレーションの構築を通じて、宇宙ソリューションプロバイダーへの転換を図ります。
メディア事業では、衛星放送と動画配信ネットワークを活用し、エンタメプラットフォームとしての地位を強化します。放送・配信事業では、主力商品の維持と優良顧客基盤の強化に注力し、光アライアンス事業では、アライアンス先との連携を強化して接続世帯数を拡大します。新規領域では、アニメコンテンツIPビジネスの成長とコネクテッドTVサービスに挑戦します。
人的資本の強化では、求める人材の採用・育成とエンゲージメント強化を柱とし、各事業の注力分野に人的資本を投下します。経営基盤の拡充では、成長投資や資金調達、株主還元を通じて企業価値の向上を図ります。これにより、資本コストと株価を意識した経営を実現し、持続的な成長を目指します。