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近鉄百貨店 (8244) 株価
株価・出来高の推移
時価総額の推移
PERの推移
PBRの推移
事業内容
近鉄百貨店は、関西を中心に百貨店事業を展開する小売業者です。同社グループは本体と5つの子会社で構成され、百貨店業を核としながら、卸・小売業、内装業、不動産業など多角的な事業を手がけています。
同社の主力事業である百貨店業では、一般消費者を対象とした商品販売に加え、子会社の近鉄友の会が前払式の商品売買取次ぎサービスを提供しています。また、保有物件の賃貸を行う不動産業も重要な収益源となっており、これらの事業が同社の収益基盤を支えています。
事業セグメントの詳細を見ると、卸・小売業ではシュテルン近鉄による輸入自動車販売とジャパンフーズクリエイトによる食料品製造・販売を展開しています。さらに、内装工事を手がける近創、運送業務を担う近畿配送サービスなど、グループ内で相互に連携しながら事業効率の向上を図っている点が特徴的です。
経営方針
近鉄百貨店グループは、2028年度までの中期経営計画において「新たな価値創造事業会社」である「百"価"店」への転換を掲げ、連結営業利益65億円の目標を前倒しで達成しました。同社は次のステップとして、連結売上高営業利益率5.0%以上、連結ROE9.0%以上という野心的な数値目標を設定し、株主資本コスト(5.0%~6.0%)を上回る収益性の確保を目指しています。株主還元についても従来の安定配当から業績連動型へと方針を転換し、2025年度より連結配当性向30%を目安とする新たな還元体制を導入する予定です。
成長戦略の中核を担うのが、旗艦店であるあべのハルカス近鉄本店を中心とした「あべの・天王寺エリア」への集中投資です。同社は4年間で100億円という大規模投資を計画し、本店の全館10万平方メートルの約3割をリモデルするほか、商業施設「Hoop」「and」の改装、医療モール「あべのウェルビーイングテラス」の開業など、エリア全体の魅力向上を図っています。顧客戦略では、近鉄グループ各社の顧客ID統合を活用した「全社顧客戦略」を展開し、外商売上高を2024年度から約2割増加させる計画を立てています。
新事業分野では、百貨店事業で培った接客力と地域との信頼関係を活かし、事業ポートフォリオの多様化を進めています。農業事業では大阪いちご「はるかすまいる」の生産・販売に加え、2024年からマンゴー生産にも着手しました。さらに、オリジナルグッズ開発、法人向け商事事業(BtoB事業)、内装業の外部受注拡大など、将来の収益の柱となる事業領域の開拓を積極的に推進しています。地域店については、低層階に百貨店機能を集約し、中・上層階に大型専門店や地域コミュニティ機能を導入する「価値提供型」店舗への転換を図っています。
技術革新への取り組みでは、4年間で約20億円のDX投資を計画し、「顧客とのつながりの強化」「リアル店舗DX」「ワークスタイル変革」の3つを柱とする全社的なデジタル変革を推進しています。人的資本経営にも注力し、2027年度の人事制度抜本改革、2025年度からの新規事業提案制度「近鉄イノベーションラボ」の実施など、4年間で約40億円の人的資本投資を予定しています。これらの取り組みを通じて、同社は「くらしを豊かにするプラットフォーマー」としての地位確立を目指し、2036年の創業100周年に向けた長期的な成長基盤の構築を進めています。