兼松JP:8020

時価総額
¥2061.8億
PER
20.7倍
電子部品、食料品、鉄鋼素材、車両部品など、多岐にわたる商品・サービスを提供。

沿革

1918-03創業者兼松房治郎が1889年8月15日神戸市に開いた「豪州貿易兼松房治郎商店」を前身として、「株式会社兼松商店」の商号をもって設立(本店:神戸市、支店:東京・シドニー)
1922-04シドニー支店をF.Kanematsu (Australia) Ltd.(現 Kanematsu Australia Ltd.)に改組
1922-07大阪支店を開設(現 大阪支社)
1943-02商号を「兼松株式会社」に改称
1951-04Kanematsu New York Inc.(現 Kanematsu USA Inc.)を設立
1952-04本部機構を神戸から大阪に移管
1957-06F.Kanematsu & Co.,GmbH(現 Kanematsu GmbH)を設立
1961-10大阪証券取引所に上場(市場第二部、1963年に市場第一部銘柄に指定、2010年に上場を廃止)
1967-04江商株式会社(創業者北川与平が1891年に「北川商店」として創業)と合併、商号を「兼松江商株式会社」に改称
1967-06株式会社ファインクロダサービスの経営権を黒田精工株式会社より取得し、商号を兼松江商工作機械販売株式会社(現 株式会社兼松ケージーケイ)に改称
1968-07兼松電子サービス株式会社(現 兼松エレクトロニクス株式会社)を設立
1970-12東京支社を本社とする
兼松江商鉄鋼販売株式会社(現 兼松トレーディング株式会社)を設立
1973-04東京証券取引所に上場(市場第一部、2022年にプライム市場に移行)
名古屋証券取引所に上場(市場第一部、2003年に上場を廃止)
1974-04株式会社兼松コンピューターシステム(現 兼松コミュニケーションズ株式会社)を設立
1975-10Kanematsu-Gosho (Hong Kong) Ltd.(現 Kanematsu (Hong Kong) Ltd.)を設立
1987-12兼松エレクトロニクス株式会社が東京証券取引所に上場(市場第二部、1991年に市場第一部銘柄に指定、2022年にプライム市場に移行、2023年に上場を廃止)
1990-01商号を「兼松株式会社」に改称
1991-02東京本社を港区芝浦に移転
1999-05「構造改革計画」を発表し、“第二の創業”に取り組む
2003-03兼松石油販売株式会社に産業用LPガス事業を統合し、商号を兼松ペトロ株式会社に改称
2005-12新東亜交易株式会社の株式の過半数を取得
2014-12兼松日産農林株式会社(現 兼松サステック株式会社)の株式の過半数を取得
2016-04兼松テレコム・インベストメント株式会社が三菱電機株式会社の完全子会社である株式会社ダイヤモンドテレコムを吸収合併し、商号を株式会社ダイヤモンドテレコムに改称
2017-04兼松コミュニケーションズ株式会社が株式会社ダイヤモンドテレコムを吸収合併
2022-11東京本社を現在の千代田区丸の内に移転
2023-05兼松エレクトロニクス株式会社の株式を追加取得し完全子会社化
2023-06兼松サステック株式会社の株式を追加取得し完全子会社化

事業内容

兼松は、国内外のネットワークと専門性を活かし、電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空など多岐にわたる分野で商品やサービスを提供しています。同社グループは、兼松を含む連結子会社104社と持分法適用会社30社、合計134社で構成されています。

電子・デバイス事業では、電子部品や半導体製造装置、通信関連機器などを扱い、兼松エレクトロニクス㈱や兼松コミュニケーションズ㈱などが主要な関係会社です。食料事業では、冷凍フルーツやコーヒー、畜産物などの取り扱いがあり、兼松食品㈱や兼松アグリテック㈱がこのセグメントに含まれます。

鉄鋼・素材・プラント事業は、鋼板や鋼管、化学プラントなどの製品を提供し、兼松トレーディング㈱や兼松ケミカル㈱が関連会社に挙げられます。車両・航空事業では、車載部品や航空機部品、防衛関連製品などを扱っており、兼松エアロスペース㈱がこの分野の主要企業です。

その他の事業としては、不動産管理や保険代理業務などがあり、新東亜交易㈱や兼松ロジスティクス アンド インシュアランス㈱が含まれます。また、海外現地法人としては、Kanematsu USA Inc.やKanematsu (China) Co.,Ltd.などが、多様な商品の売買やサービス提供を行っています。

兼松エレクトロニクス㈱と兼松サステック㈱は、それぞれ2023年5月2日と5月30日に上場廃止となりました。これらの情報は、兼松の事業の広がりと多様性を示しており、同社グループが幅広い分野で活動していることを物語っています。

経営方針

兼松は、創業以来の開拓者精神と創意工夫を行動指針とし、信頼関係を深めながら事業を創造し、社会に価値ある企業を目指しています。中期ビジョン「future 135」に基づき、基盤となる事業の持続的成長と、強みを有する事業分野での事業投資による規模の拡大や付加価値の獲得を追求しています。また、SDGsへの取り組みやデジタルトランスフォーメーション(DX)、グリーントランスフォーメーション(GX)の推進、安定的で持続可能なサプライチェーンの構築に努めています。

兼松は、健全な財務構造を背景に、資本の効率性を重視した経営を推進し、配当性向目標を30~35%と設定しています。事業投資では、規模拡大型と付加価値型の二軸で進め、兼松エレクトロニクスによる日本アクセスの買収や携帯電話販売二次代理店の買収、製造装置システムインテグレーターへの出資などを行っています。

技術革新への対応として、IoTやAIなど先進技術を軸に新規事業を推進・拡大し、カーボンナノチューブの社会実装を目指す新興メーカーやプラスチックリサイクル技術を有するベンチャー企業への出資を行っています。さらに、経営インフラの確立を目指し、東京本社の移転やActivity Based Workingの導入、サステナビリティ推進委員会とサステナビリティ推進室を中心にSDGsを意識した経営に取り組んでいます。

兼松は、兼松エレクトロニクス㈱および兼松サステック㈱を完全子会社化することで、DXおよびGXの取り組みを加速させ、グループ間シナジーを発揮し、企業価値の向上を図っています。これらの戦略は、同社が直面する経営環境の変化に対応し、持続的な成長を実現するためのものです。