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メディキットJP:7749
事業内容
メディキット株式会社は、医療機器の開発、製造、販売を行う企業です。同社は、メディキット株式会社とその連結子会社4社で構成されており、主に血管や血液に関連する医療機器を取り扱っています。製造は東郷メディキット株式会社とMedikit Vietnam Co.,Ltd.が担当し、メディキット株式会社がこれらの製品を仕入れ、国内外のユーザーに販売しています。
メディキットの事業は単一セグメントで、製品は品目別に分類されています。まず、人工透析関連製品では、慢性腎不全の血液透析時に使用する人工透析用留置針を中心に製造・販売しています。主要製品には「ハッピーキャス」があり、年間150回程度行われる透析において、患者の苦痛を軽減し、血管を傷めない設計が求められています。
次に、静脈留置針類では、輸血や輸液に使用する針を製造・販売しています。これらの針は、栄養補給などの目的で末梢静脈経由で輸液を投与する際に使用されます。誤刺防止機能付きの製品も開発されており、主要製品には「スーパーキャス」があります。医療スタッフが安心して使用できるよう、工夫が凝らされています。
さらに、インターベンション類では、カテーテルシステムを用いた検査や治療を行っています。血管造影や血管内治療に用いるシースイントロデューサーやカテーテルを製造・販売しています。これらの製品は、主に頭、腹部、心臓の血管を通して病変部の検査や治療を行う際に使用されます。主要製品には「スーパーシース」や「メディキット血管造影カテーテル」があります。
経営方針
メディキット株式会社は、医療機器の開発、製造、販売を通じて社会に貢献することを目指しています。同社は「信頼と共感」をキーワードに、日本発の安全で効果的な医療機器を世界中の医療従事者に提供することをビジョンとしています。行動指針として「創造・迅速・確実」を掲げ、高品質な製品とサービスを提供し、医療現場の進化に貢献することを目指しています。
メディキットは、製品の開発から生産、販売までを一貫して行う体制を整えています。販売会社であるメディキット株式会社と、開発・製造を担う東郷メディキット株式会社を別会社とすることで、各社の役割を明確化し、成長性と収益性のバランスを追求しています。これにより、効率的に高品質な製品を顧客に届けることを可能にしています。
同社は、2028年度までの中期経営計画「NEXT 300 Neo」を策定し、売上高290~320億円、年平均成長率5.5~8.5%、営業利益率18%を目標としています。これを達成するため、インターベンション製品の開発、欧米および中国市場での販売強化、生産効率の向上を重点課題としています。これらの取り組みを通じて、成長性と収益性の向上を図っています。
さらに、メディキットは、医療を通じた社会貢献、多様な人材が活躍できる職場づくり、経営基盤の強化、環境負荷の低減、地域社会への貢献を重要課題として特定しています。これらの課題に取り組むことで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。