トプコンJP:7732

時価総額
¥1592.3億
PER
30.6倍
スマートインフラ事業、ポジショニング・カンパニー、アイケア事業を展開し、トータルステーション、3Dレーザースキャナー、測量用GNSS受信機、3次元眼底像撮影装置などの製造・販売・サービスを提供。

沿革

1932-09服部時計店精工舎の測量機部門を母体とし、資本金1,000千円にて創立。
商号 東京光学機械株式会社
本社 東京市京橋区銀座4丁目2番地
工場 東京市豊島区、滝野川区
1933-04東京市板橋区志村本蓮沼町180番地(現在地)に本社工場を完成し移転。
1946-12山形機械工業(現、㈱トプコン山形)を山形県山形市に設立。
1949-05東京・大阪証券取引所に株式を上場。
1960-03東京芝浦電気㈱(現、㈱東芝)の関係会社となる。
1969-10東京光学精機㈱(現、㈱トプコンオプトネクサス)を福島県田村郡に設立。
1970-04Topcon Europe N.V.(現、Topcon Europe B.V.)をオランダ、ロッテルダムに設立。
1970-09Topcon Instrument Corporation of America(現、Topcon Healthcare, Inc.)を
アメリカ、ニューヨーク(現、ニュージャージー州)に設立。
1975-01測量機販売会社トプコン測機㈱(現、㈱トプコンソキアポジショニングジャパン)を設立。
1976-12医科器械販売会社の㈱トプコンメディカルジャパンを設立。
1979-04Topcon Singapore Pte. Ltd.をシンガポールに設立。
1986-04Topcon Optical(H.K.)Ltd.を香港に設立。
1986-09東京・大阪証券取引所 市場第一部に指定。
1989-04会社名を株式会社トプコンに変更。
1994-09Topcon Laser Systems Inc.(現、Topcon Positioning Systems, Inc.)をアメリカ、カリフォルニア州に設立、Advanced Grade Technology社を買収し、マシンコントロール事業に進出。
2000-07アメリカのJavad Positioning Systems, Inc.を買収し、精密GPS受信機及び関連システム製品を販売開始。
2001-07持株会社としてTopcon America Corporationをアメリカ、ニュージャージー州に設立し、医用機器と測量機器の事業分野別に販売会社等を再編。
2002-07Topcon Singapore Pte.Ltd.を清算し、シンガポールに新たにTopcon South Asia Pte.Ltd.
(現、Topcon Singapore Medical Pte.Ltd.)を設立。
2004-07中国東莞市にTopcon Optical(H.K.)Ltd.がYue Long Industrial Companyとの合弁によりTopcon Optical(Dongguan)Technology Ltd.を設立。
2005-07Topcon Europe Positioning B.V.、Topcon Europe Medical B.V.をオランダに設立。
2006-10農業分野への本格参入を目的として、オーストラリアのKEE Technologies Pty Ltd.(現、
Topcon Precision Agriculture Pty Ltd.)を買収。
2007-05アメリカのJavad Navigation Systems, Inc.より移動体制御に関する営業権を譲受。
2008-02㈱ソキア(のちの㈱ソキア・トプコン)の株式公開買付けを実施し、子会社化。
2009-03大阪証券取引所への上場を廃止。
2014-12ドイツのディスプレイメーカー Wachendorff Elektronik GmbH & Co. KG (現、Topcon
Electronics GmbH)を買収。
2015-04IT農業事業の拡充を目的として、アメリカのDigi-Star Investments, Inc.(現在はTopcon Positioning Systems, Inc.に統合済み)を買収。
2015-06IT農業事業の拡充を目的として、カナダのNORAC Systems International, Inc.(現、Topcon Agriculture Canada,Inc.)を買収。
2015-09㈱東芝の関係会社でなくなる。
2017-08アイケアIoTビジネスの推進拠点として、Topcon Healthcare Solutions, Inc.(現在はTopcon Healthcare, Inc.に統合済み)をアメリカ、ニュージャージー州に設立。
2018-04アイケアIoTシステムの開発会社であるフィンランドのKIDE Clinical Systems, Oy.(現、Topcon Healthcare Solutions EMEA Oy)を買収。
2020-01㈱ソキア・トプコンを清算。
2020-02日本・アジア市場におけるポジショニング・ビジネスの統括会社として、㈱トプコンポジショニングアジアを東京都板橋区に設立。
2021-07アイケア製品の製造拠点として、イタリアのVISIA Imaging S.r.l.を買収。
2022-04市場区分変更により、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に上場先を移行。
2023-06フィンランドの無線メーカーSatel Oyを買収。

事業内容

トプコンは、2023年3月31日現在、本社、連結子会社65社、関連会社9社で構成されるグローバル企業です。トプコンは主にスマートインフラ事業、ポジショニング事業、アイケア事業の3つのセグメントで事業を展開しています。

スマートインフラ事業では、トータルステーション(自動追尾、モータードライブ、マニュアル、工業計測用、イメージングステーション)、レイアウトナビゲーター、MILLIMETER GPS、3D移動体計測システム、3Dレーザースキャナーなどの製品を提供しています。このセグメントにおける主要な製造・開発拠点には、トプコン山形、トプコンオプトネクサス、Topcon Optical(Dongguan) Technology Ltd.、ClearEdge3D, Inc.があります。

ポジショニング事業では、測量用GNSS受信機、GNSSリファレンスステーションシステム、土木施工用マシンコントロールシステム、精密農業用マシンコントロールシステムなどを提供しており、Topcon Positioning Systems, Inc.、Topcon Agriculture Canada, Inc.、Topcon Electronics GmbH & Co.KGがこのセグメントの主要な拠点です。

アイケア事業では、3次元眼底像撮影装置、眼底カメラ、ノンコンタクトタイプトノメーター、スリットランプ、手術用顕微鏡などの製品を提供しています。このセグメントにおける主要な製造・販売拠点には、トプコン山形、トプコンオプトネクサス、Topcon Healthcare Solutions, Inc.、Topcon Optical(Dongguan) Technology Ltd.が含まれます。

スマートインフラ事業とポジショニング事業は、事業関連性が高く、対象顧客も類似しているため、製品の販売を相互に行っており、スマートインフラ事業は主に日本及びアジアで、ポジショニング事業は主に北米及びヨーロッパで販売活動を行っています。

経営方針

トプコンは、2023年度を初年度とする新たな中期経営計画「中期経営計画2025」を策定し、実行に移しています。この計画では、「医・食・住の成長市場において、社会的課題を解決し事業を拡大する」という経営ビジョンを掲げています。具体的には、2032年に創立100周年を迎える際に、現状の約2倍の連結売上4,000億円への事業成長を目指しています。

この目標達成に向けて、トプコンは3つの基本戦略を掲げています。第一に、「顧客指向の深化」を通じて、顧客に必要とされる企業であり続けること。第二に、「基盤改革」を進め、持続成長のための効率的な組織を確立すること。そして第三に、「DX加速」により、次の成長事業を創出し続けることです。

これらの戦略の下、トプコンは医療、農業、インフラストラクチャーの各分野で、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、社会的課題の解決に貢献しています。例えば、医療分野では、眼疾患の早期発見・治療に貢献する「フルオートスクリーニング機」の活用、農業分野では、IT農業機器や光学センサー技術を用いた「農業の工場化」による生産性向上、インフラストラクチャー分野では、ICT自動化施工技術や3次元計測技術を活用した「建設工事の工場化」による生産性向上と技能者不足解消を目指しています。

また、トプコンはSDGsへの取り組みとしても、これらの技術を活用し、CO2排出量の削減や眼疾患の早期発見・治療に貢献しています。これらの取り組みを通じて、トプコンは持続可能な社会の実現に貢献し、中長期的な成長を目指しています。