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シグマ光機JP:7713
事業内容
シグマ光機株式会社は、光学要素部品と光学システム製品の開発・生産・販売を主軸とするメーカーです。同社はレーザ用の精密光学部品や光学モジュール、光学機器・装置のほか、納入後の保守やサービスも手掛けています。
同社の顧客は大学や研究機関、光産業・レーザ関連企業、さらに製造業の検査・計測工程を担う企業などが中心です。収益はカタログやウェブで販売する規格品の安定した売上に加え、研究向けの特注品から中量産のOEM、システム納入や保守・サービスによる受注収入で成り立っています。
同社は事業を要素部品事業とシステム製品事業に分けて展開しており、要素部品ではステージやホルダー、レンズやミラー、各種フィルターなどを扱っています。システム製品では光学モジュールやレーザ加工システム、顕微鏡用ステージやバイオ・医療向け装置などの受注設計・製造を行い、国内外の拠点を通じて販売展開しています。
経営方針
同社は中長期経営方針「Great Reset」の下、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。具体的には売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益、売上高営業利益率や自己資本利益率(ROE)といった財務指標の改善を重視し、既存事業の継続成長と新市場への展開を両輪で進める計画です。重点市場としては半導体や電子部品、バイオ・ライフサイエンス、次世代通信・センシング、航空・宇宙などの成長分野を想定しており、これらでの採用拡大を通じて中長期的な収益の拡大を図っています。
重点投資分野としては、要素部品事業とシステム製品事業の双方で生産技術と設備投資を優先しています。具体施策としては最先端の量産技術開発や生産設備の導入、グローバルサプライチェーンの複線化による安定供給、ITシステム導入による業務効率化を進めており、これにより「企画から量産までのワンストップ提供」「高品質・短納期・低コスト」を差別化要素としています。特に光学モジュールや光学ユニットの一貫生産を強みに、高付加価値製品での競争優位を築いています。
新市場開拓や事業拡大では、産官学連携と顧客密着型の営業を組み合わせたアプローチを採っています。具体的には国内外の有力展示会出展、OptoSigmaブランドのグローバルウェブカタログやSNSを使った製品紹介、オンラインフォーラムやセミナーによるコミュニティ形成を通じて需要を創出し、大学や研究機関との共同プロジェクトや成長企業とのコラボで受注設計・OEM・システム納入を拡大します。これにより研究用途から産業用途への市場転換を加速し、システム製品比率の向上を目指しています。
技術革新への取り組みは、光学技術に機械加工・電気設計・ソフト開発を融合することに重点を置いています。具体的にはキー・テクノロジーの開発、量産に耐える生産技術の確立、自動化・省力化による生産性向上を推進し、研究開発拠点や外部パートナーと連携して新製品の創出を図っています。また、人材育成やガバナンス、ESGの強化にも投資し、技術継承と持続可能な事業運営によって中長期での競争力維持を目指しています。