- 日本企業
- TBK
TBKJP:7277
事業内容
TBKは、自動車部品の製造事業を主に手がけており、12の子会社と2つの関連会社で構成されています。事業は「日本」、「アジア」、「中国」、「北米」の各地域に展開され、それぞれの地域に適した戦略を立案し、事業活動を行っています。
TBKの事業は主に2つのセグメントに分かれています。まず、ブレーキ部門では、小型車から大型トラック・バス用の重要保安部品であるブレーキを製造販売しています。部品や原材料は、日本の木村可鍛株式会社や中国の香港Full Win Developments Ltd.から仕入れています。
もう一つのセグメントはエンジンコンポーネント他部門です。ここでは、小型車から大型トラック・バス用のエンジン冷却用ウォーターポンプや潤滑用オイルポンプを製造販売しています。これらの部品は、タイのTBKK(Thailand)Co.,Ltd.やインドのTBK India Private Ltd.、北米のTBK America, Inc.に納入されています。
その他の事業として、TBKはリターダの製造販売を行っています。また、日本の株式会社サンテックは工作機械の製造販売を担当しています。TBK販売株式会社は、これらの製品を必要に応じて日本国内で流通させています。
TBK販売株式会社は、中国のDongguan TBK Co., Ltd.から一部のブレーキ製品を仕入れています。さらに、Changchun FAWSN TBK Co., Ltd.はブレーキの製造販売を行っています。なお、TBK America, Inc.は2024年12月24日付で解散決議を行い、清算手続き中です。
経営方針
TBKは、持続的な成長と価値創造を目指し、技術革新と環境対応を重視した経営方針を掲げています。自動車業界の変革期において、社会的課題の解決に寄与する製品開発を進め、安全で高品質な製品を提供し続けることを目指しています。これにより、株主やステークホルダーにとっての企業価値向上を図っています。
2025年4月にスタートした第16次中期経営計画では、「コア技術・コア製品の強化」「事業基盤の変革」「新領域への挑戦」の3つを基本方針としています。特に、ドラムブレーキやポンプ類などのエンジン部品の高効率化や環境対応を進め、アルミ製品の事業拡大を図っています。これにより、収益力の強化を目指しています。
事業基盤の変革では、素形材事業の強化を進め、効率的な生産体制の最適化を図っています。特に、中国市場における生産体制の再構築を進め、グローバルでの事業変革を迅速に実行するために本部制度を導入しています。これにより、変化に適応した柔軟な経営を実現しています。
新領域への挑戦として、TBKは新規マーケット顧客の獲得やグローバルアライアンスの強化を進めています。特に、電動化や自動運転技術、環境性能などの高付加価値製品の開発に注力し、システムサプライヤーとしての事業展開を目指しています。これにより、持続的な収益向上を図っています。
ESG経営の推進も重要な柱として位置づけられています。TBKは、2030年度までにCO2排出量の46%削減を目指し、環境製品の開発を進めています。また、製品品質や労働安全の向上、多様性のある人材の確保・活用を進め、コーポレートガバナンスの強化を図っています。これにより、持続可能な社会への貢献を目指しています。
TBKは、アジア事業の収益強化を通じて財務体質の健全化を推進しています。一方で、中国事業の不振や物流費の上昇、人件費の増加といった課題に対しては、コスト削減やサプライチェーン全体での解決を図っています。これにより、安定した経営基盤の構築を目指しています。