カナデビアJP:7004

時価総額
¥1613.6億
PER
15.9倍
環境装置・プラント、機械装置、インフラ設備の設計・製作・販売・運営を行い、脱炭素化技術や施設運営管理も手がける企業。

事業内容

カナデビアは、環境装置・プラント、機械装置、インフラ設備の設計、製作、据付、販売、修理、保守・保全、運営を主な事業としています。カナデビアとその関連会社は、158の連結子会社と35の持分法適用会社で構成されています。

カナデビアの事業セグメントは、環境、機械・インフラ、脱炭素化、その他の4つに分かれています。環境セグメントでは、ごみ焼却発電、リサイクル施設、水・汚泥処理施設、エネルギーシステム、バイオマス利用システム、海水淡水化プラントなどを手がけています。

機械・インフラセグメントでは、自動車用プレス機械、ボイラ、プラスチック機械、食品機械、医薬機械、精密機器、エレクトロニクス・制御システム、橋梁、水門扉、煙突、海洋土木、シールド掘進機、防災システムなどを提供しています。

脱炭素化セグメントでは、舶用原動機、脱硝触媒、圧力容器、原子力関連設備機器、電解・PtG、風力発電などのプロセス機器を扱っています。その他のセグメントでは、寮・社宅等の施設運営管理を行っています。

カナデビアの関連会社には、Kanadevia Inova AGやKanadevia Inova Steinmüller GmbHがあり、ごみ焼却発電設備の製造・販売を行っています。また、カナデビアE&E株式会社は廃棄物処理施設の製造・販売を手がけています。

さらに、エコマネジ株式会社は廃棄物処理事業に関するコンサルティングを提供し、大館エコマネジ株式会社、柏環境テクノロジー株式会社、倉敷環境テクノロジー株式会社などが廃棄物処理施設の運営を行っています。カナデビア環境サービス株式会社は、ごみ焼却施設の運転業務を受託しています。

カナデビアエンジニアリング株式会社は、各種構造物の非破壊検査・計測・診断業務や化学プラントの製造・販売を行っています。Osmoflo Holdings Pty Ltdは、海水淡水化・産業用水処理システムの設計、製造、販売、運営を手がけています。

機械・インフラセグメントでは、株式会社エイチアンドエフが各種プレス機械を製造・販売し、株式会社ブイテックスが半導体関連装置、光ディスク製造設備、真空機器、有機ELディスプレイ製造装置を提供しています。株式会社プロモテックは橋梁などの鋼構造物の設計を行っています。

脱炭素化セグメントでは、日立造船マリンエンジン株式会社が舶用原動機事業を展開し、NAC International Inc.が使用済核燃料保管・輸送機器の設計、輸送、コンサルティングを行っています。

その他のセグメントでは、カナデビア総合サービス株式会社が寮・社宅等の施設運営管理を行い、株式会社エーエフシーがファイナンス業務を提供しています。

経営方針

カナデビアは、長期的な成長を目指し、基本理念「Kanadevia Value」のもとで経営戦略を推進しています。2050年に向けた「サステナブルビジョン」と2030年に向けた「2030 Vision」を掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。特に、環境負荷の削減と人々の幸福の最大化を目標に、カーボンニュートラルや資源循環などの重要な課題に取り組んでいます。

中期経営計画「Forward 25」では、2023年度から2025年度までの3年間で、既存事業の持続的成長と新たな成長事業の創出を目指しています。特に、海外事業の拡大や事業構造改革を通じて、収益力の強化を図っています。具体的には、Waste to X事業の拡大や、バイオガスプロジェクトの推進などを通じて、海外売上高比率の向上を実現しています。

成長事業の創出においては、脱炭素化や資源循環、水事業、ライフサイエンス関連事業に重点的に投資しています。特に、水素発生装置の量産工場建設や、下水汚泥からのメタン再利用技術の開発など、環境に配慮した技術革新を進めています。これにより、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

持続可能な経営の推進においては、人的資本の強化や事業活動の脱炭素化、DX戦略の推進に取り組んでいます。特に、健康経営の推進や、温室効果ガス排出量の削減を目指した取り組みを進めています。また、リスク管理の徹底を図るために、ERM室を新設し、グループ全体でのリスクマネジメントを強化しています。

カナデビアは、これらの戦略を通じて、2030年までに営業利益率10%の達成や、海外事業比率50%を目指しています。さらに、2030年代のできるだけ早い時期に売上高1兆円の事業規模を実現することを目指しています。これにより、持続可能な成長と企業価値の向上を図っています。