旅工房JP:6548

時価総額
¥28.1億
PER
95.3倍
海外向けパッケージ旅行や航空券販売を行う旅行業の有力企業。トラベル・コンシェルジュと24時間対応のオンライン予約システムを展開。2025年6月期の旅行取扱額は6,743,357千円。日本を基盤にベトナムとインドネシアに連結子会社を展開。

事業内容

旅工房は、主に日本の個人顧客を対象に海外中心のパッケージ旅行を企画・販売する旅行会社です。同社は航空券や宿泊の手配、現地オプショナルツアーや海外旅行保険の手配まで一貫して行い、販売チャネルを自社サイトや旅行系のポータルに絞ってオンライン中心で運営しています。

同社の主要顧客は個人旅行者ですが、企業・官公庁・学校法人向けの業務渡航や団体旅行も取り扱っています。収益は自社企画商品の販売に加え、他社主催ツアーの販売手数料や保険などの手数料収入が中心で、店舗コストを抑えたネット販売で利益構造を安定させています。

事業は個人旅行事業、法人旅行事業、インバウンド事業の三本柱で展開しています。個人向けでは24時間対応のオンライン予約と、方面別に配置した「トラベル・コンシェルジュ」による電話・メールでのカスタマイズ対応を組み合わせたハイブリッド販売を進め、またベトナムやインドネシアの子会社を通じて現地手配やコンサルティングも行い付加価値を高めています。

経営方針

同社は売上高と売上総利益の拡大を最重要の成長指標と位置づけ、併せて営業利益・経常利益や1株当たり当期純利益の成長も重視しています。具体的には、オンライン販売を中心に低コスト体質を維持しつつ、ハイブリッド戦略(24時間対応のオンライン予約と方面別の「トラベル・コンシェルジュ」による対面的提案の両立)で国内外の個人旅行市場におけるシェア拡大を目指しています。数値目標は公表済みの具体値がないため明示できませんが、同社は売上・利益の伸び率を主要な経営指標として運営しています。

同社はシステム投資と人材育成を重点分野と定め、差別化を図っています。24時間自動で予約を受け付ける「オンライン・パッケージ」システムの再稼働、旅行商品データベースの充実、サーバー増強やスマートフォン対応などウェブ利便性の向上を進める一方で、トラベル・コンシェルジュの採用と教育に注力し専用セクションで研修や海外派遣を実施しています。これにより、低廉なネット販売の利点を保ちつつ、カスタマイズ提案という付加価値で他社との差別化を図ります。

同社は事業ポートフォリオの多様化も掲げており、個人旅行のほか法人旅行とインバウンド事業の強化を計画しています。海外市場開拓については、ベトナムやインドネシアの子会社を通じた現地手配や三国間旅行の拡大を検討する一方で、新型コロナや国際情勢の不確実性を踏まえて段階的・慎重に進める方針です。またブランド認知度向上のため積極的なPRや新しいマーケティング手法の導入によって顧客基盤拡大を狙っています。

同社は技術革新とガバナンス強化を並行して進めています。ウェブサイトのユーザー体験向上や多様な情報端末への対応、マーケティングのデジタル化に加え、現地情報のデータベース化による商品企画力の強化を進めています。一方で、過去に政府給付金等の取扱いで問題が判明したことを受け、特別調査委員会の指摘を踏まえた再発防止策やコンプライアンス体制の抜本的強化を実施し、信頼回復と持続的成長につなげることを目指しています。