宮入バルブ製作所JP:6495

時価総額
¥56.2億
PER
44.2倍
LPG・LNGなどのエネルギーガス用バルブや機器の製造販売を行い、黄銅弁、鉄鋼弁、サニタリーバルブ、散水ノズル、ワインろ過機などを提供する企業。

事業内容

宮入バルブ製作所は、主にLPG(液化石油ガス)やLNG(液化天然ガス)などのエネルギーガスを制御するバルブや機器類の製造・販売を行っています。同社の事業は単一セグメントであり、製品の種類別に事業内容が記載されています。

まず、黄銅弁についてです。これらは、家庭用や工業用のLPG容器に取り付けられる弁で、2~50kgの家庭用容器や500kgの工業用容器、タクシーなどの自動車用容器に使用されます。また、集合住宅や外食産業向けのバルク貯槽用付属機器弁も提供しています。

次に、鉄鋼弁です。これらは、LPG貯蔵設備用の弁類で、陸上や海上輸送用設備に使用されます。さらに、LNG関連の貯蔵・消費設備や輸送用ローリー車、LNG燃料船の弁類も提供しています。医療用の酸素や空気を制御する弁、美術館や博物館の消火設備用弁も手がけています。

その他の製品としては、食品加工工場向けのサニタリーバルブやスマート農業向けの散水ノズルがあります。また、ワインろ過機は醤油や日本酒のろ過にも利用されています。甲府工場では、6次化農業の実践研究も行っています。

最後に、屑売上高についてです。黄銅製バルブの製作時に発生する黄銅材の削り屑を、材料メーカーに売却しています。黄銅材は高価なため、これも重要な収入源となっています。

経営方針

宮入バルブ製作所は、成長戦略として「共栄、団結、自律」を掲げ、顧客満足度の向上、新製品・新市場への挑戦、利益還元を重視しています。特に、LNG用弁や水素用弁、食品加工用サニタリー弁などの新製品開発と販売拡大に注力しています。

同社は、LPガス容器用弁市場の縮小に対応し、新たな製品群の開発を進めています。生産性向上と原価低減を図り、収益体質の強化を目指しています。営業戦略では、既存シェアの維持拡大と海外市場の開拓を進めています。

製品開発では、クリーンエネルギー分野のLNG用弁や水素用弁の開発を加速させています。生産改善では、効率的な生産体制を確立し、バーコードによる出来高管理を導入しています。人材育成にも力を入れ、プロ意識の高い人材を育成しています。

経営環境は不透明であるものの、同社は中国市場やグローバル・サウスでの新規投資を見込み、現地企業との共同事業開発を推進しています。LNGや水素用弁の低温弁事業を強化し、産業ガス分野の事業開発も進めています。

食品加工分野では、散水ノズルやサニタリーバルブの開発を進め、ワイン醸造機器の市場参入を目指しています。甲府工場では、6次化農業の実践研究を行い、きくらげやワイン用ぶどうの栽培を通じて新たな事業展開を図っています。

同社は中期経営計画を策定していませんが、売上高60億円以上、営業利益率6%~8%の達成を目指しています。これらの目標を維持し、早期達成に向けた施策を展開しています。