- 日本企業
- THK
THK (6481) 株価
株価・出来高の推移
時価総額の推移
PERの推移
PBRの推移
事業内容
THKは、機械装置の直線運動を支える「直動システム」と呼ばれる機械要素部品を主力製品とする精密機械部品メーカーです。同社の直動システムは、従来の滑り運動を転がり運動に変えることで摩擦を50分の1まで削減し、機械の高速・高精度化と省エネルギー化を実現しています。主要事業は産業機器事業と輸送機器事業の2本柱で構成されており、世界各地で製造・販売を展開しています。
同社の主要顧客は、工作機械メーカー、産業用ロボットメーカー、半導体製造装置メーカーなどの産業機械メーカーが中心となっています。直動システムは高い精度が求められる精密機器に留まらず、アミューズメント機器や建物の免震・制震装置など幅広い分野で採用されており、多様な業界から安定した需益を得ています。輸送機器事業では自動車メーカー向けにステアリング部品やサスペンション部品などを提供していましたが、2026年に事業譲渡を予定しています。
同社は日本、米州、欧州、中国、その他の地域という5つのセグメントで事業を展開し、子会社39社と関連会社3社を通じて世界規模での製造・販売体制を構築しています。産業機器事業では直動システムを中心とした機械要素部品と産業機械の製造販売を行い、各地域の製造子会社が現地生産を担当することで顧客への迅速な供給を実現しています。
経営方針
THKは「ROE10%超の早期実現」を新たな経営目標に掲げ、2024年1月に新社長が就任して以降、抜本的な経営改革を推進しています。同社は2027年から2029年度の間にROE10%超を達成するため、営業利益400億円、当期純利益300億円、自己資本3,000億円程度という具体的な数値目標を設定しました。これまでのような市場成長に依存した収益拡大ではなく、自助努力による筋肉質な高収益構造への変革を目指しており、2026年度まで2年間を構造改革期間として位置づけています。
収益性向上の核となるのは「事業の選択と集中」戦略で、投下資本利益率(ROIC)と資本コストを厳格に比較検証した上で聖域なく事業の見直しを進めています。この方針に基づき、2026年2月に輸送機器事業の譲渡を決定し、LMガイドを中心とする機械要素部品事業への経営資源の集中を図ります。同社はこうした構造改革によって創出した利益を、高い規律性を持って株主還元と成長投資の両面に配分する方針を示しています。
新市場開拓では三つの成長戦略を推進しており、地理的には中国や新興国での販売網拡充と生産体制強化を図る一方、先進国でも販売網を拡充してユーザー層の広がりに対応しています。用途面では従来の資本財分野に加え、医療機器、航空機、サービスロボットなど消費財に近い分野や、免震・制震装置、再生可能エネルギー関連など気候変動リスクを低減する分野への展開を積極化しています。同社は従来のマシンビルダー向け「機械要素部品ビジネス」から、マシンユーザーの課題解決にも対応する「FAソリューションビジネス」への発展を目指しています。
技術革新への取り組みでは「ビジネススタイルの変革」を掲げ、AI、IoT、ロボット技術を販売、生産、開発のあらゆる面で活用してビジネスプロセスの変革を図っています。同社は「ものづくりサービス業」をビジョンに掲げ、従来の製品提供に加えてデジタル技術を活用した付加価値の高いサービス提供により、製造業の枠を超えた新たな価値創造を目指しています。マシンビルダーとマシンユーザー双方との接点拡大により収集した情報を開発や生産に還元し、成長分野への開発強化と事業基盤の強化につなげる好循環の構築を進めています。