ミクロン精密JP:6159

時価総額
¥164.1億
PER
22.1倍
研削盤の有力企業。開発・設計・製造・販売・アフターサービスを一貫実施する心なし研削盤(センタレスグラインダ)・内面研削盤(インターナルグラインダ)と周辺装置を展開。子会社4社体制で北米・東南アジア・中国・日本に展開。単一セグメントの製造販売体制。

事業内容

ミクロン精密株式会社は、心なし研削盤(センタレスグラインダ)や内面研削盤(インターナルグラインダ)とその周辺装置の開発・設計・製造・販売およびアフターサービスを一貫して行っています。同社の機械は円筒やリング形状の金属部品の外周・内周を高精度に加工します。

主要な顧客は自動車部品や軸受け、各種精密部品を製造するメーカーなど、金属部品の精密加工を行う企業が中心です。同社の収益は機械本体の販売が大きな柱で、部品販売や保守・修理といったアフターサービスが継続的な収入源になっています。

事業は研削盤の製造・販売を単一のセグメントとしており、主力製品は心なし研削盤、内面研削盤とそれらに付随する周辺装置や消耗部品、サービスです。北米・東南アジア・中国にある子会社が地域販売や部品供給を担い、別の子会社が人材支援を行うことでグローバルな販売体制と顧客サポートを支えています。

経営方針

同社は中期的に売上高と利益の着実な拡大を目標としており、2026年8月期の目標値として売上高5,467百万円、営業利益381百万円、経常利益668百万円、親会社株主に帰属する当期純利益452百万円を掲げています。主力の機械本体販売を収益の柱としつつ、部品販売や保守・修理などのアフターサービスを継続収入源として強化することで、景気変動に耐える収益構造をつくる方針です。市場規模がおよそ1兆5千億円の工作機械業界において、安定的な成長と収益率改善(ROEやROAの向上)を狙い、毎年の事業環境を踏まえて目標を設定しています。

同社は研究開発と人材育成への重点投資を通じて差別化を図っています。具体的には、難加工分野で優位性を保つための研削技術開発に資源を配分し、医療機器や航空機分野など自動車以外の用途へ適用を拡大する研究を進めています。あわせて、人材の技能継承と知的財産の保護を強化し、機械1台ごとの原価管理や継続的な原価低減活動を実行することで、製品の高付加価値化と利益率の改善を目指しています。

海外展開では米国・タイ・中国に設立した現地法人や、28か国を超える納入実績を活用して市場開拓を進めています。同社は米国大手からグローバルサプライヤに選定された経験や、経済産業省のグローバルニッチトップ認定を背景に、各地域の需要に応じた販売・部品供給体制を強化します。輸出に際しては本社(山形)での受注生産を基盤に、専門部署による厳格な輸出管理を徹底しており、海外売上比率の拡大とともに安定的なサプライチェーン構築を図っています。

技術革新については、「限りなき円」を追求する高精度化を経営ビジョンに掲げ、機械の精度向上や省エネルギー化による顧客製品の高効率化を進めています。具体策としては新材料や制御技術、加工ノウハウの研究開発投資、試作・評価設備への投資、人材教育による技能高度化を推進しています。これにより、他社が参入しにくい高難度の研削ニーズに応え、ものづくりの現場で信頼されるオンリーワン企業を目指しています。