中山製鋼所JP:5408

時価総額
¥371.5億
PER
13.9倍
鉄鋼の製造・販売、エンジニアリング事業での鋼製魚礁やロールの製造・販売、不動産の賃貸・販売を手がける。

事業内容

中山製鋼所は、主に鉄鋼の製造と販売を行う企業です。同社の事業は大きく三つのセグメントに分かれています。まず、鉄鋼セグメントでは、鉄鋼製品の製造・販売を行っています。中山製鋼所の鉄鋼事業部門が中心となり、連結子会社の三泉シヤー株式会社や関連会社の日鉄ボルテン株式会社も製造・販売に関与しています。

また、同社の製品輸送は主に連結子会社の三星海運株式会社が担当しています。製品の一部は、連結子会社の中山通商株式会社や三星商事株式会社を通じて販売されています。さらに、主要株主である阪和興業株式会社への鋼材の販売や、鋼材の原料となる鋼片の購入も行っています。

次に、エンジニアリングセグメントでは、鋼製魚礁の製造・販売、ロールの製造・販売、機械の加工・組立などを手がけています。これにより、鉄鋼以外の分野でも技術力を活かした事業展開を行っています。

最後に、不動産セグメントでは、不動産の賃貸・販売を行っています。中山製鋼所の不動産事業部門が中心となり、連結子会社の中山興産株式会社が不動産の売買・仲介、その他サービス事業を展開しています。これにより、安定した収益基盤を築いています。

経営方針

中山製鋼所は、持続可能な成長を目指し、2030年に向けた長期ビジョンを掲げています。このビジョンでは、カーボンニュートラルの実現を重視し、電気炉の生産能力を強化することで、環境負荷の低減を図ります。また、製品の付加価値向上を通じて、顧客満足度の向上を目指しています。

同社は、2022年度から2024年度にかけての中期経営計画を策定し、2030年の長期ビジョン実現に向けた基盤を築いています。この計画では、カーボンニュートラルの推進や、グループ全体での付加価値向上を通じた収益性の最大化を目指しています。

中山製鋼所は、日本製鉄との合弁会社設立を進め、新電気炉の建設を計画しています。これにより、CO2排出量の削減と収益性の向上を図ります。また、電気炉鋼材の適用拡大や製品ポートフォリオの改革を通じて、新たな顧客価値の創出を目指しています。

同社は、事業連携の強化を図り、日本製鉄や中部鋼鈑との業務提携を推進しています。これにより、スラブ供給や厚板生産委託を進め、加工戦略を強化することで、製品の付加価値を高めています。

新電気炉の稼働に向けた体制づくりも進めており、効率的な業務運営を目指しています。新電気炉の生産量は既設電気炉の2倍以上を想定しており、鉄スクラップの調達を課題としつつ、海上輸送や加工スクラップの使用比率低減などの対策を講じています。

中山製鋼所は、DXによる業務効率化を推進し、労働生産性の向上を図っています。人的資本経営を重視し、優秀な人材の獲得や育成、職場環境の改善を通じて、従業員のモチベーション向上を目指しています。