ミズホメディーJP:4595

時価総額
¥148.3億
PER
3.9倍
体外診断用医薬品の研究開発、製造、販売を行い、病院・開業医向けに生化学検査薬、免疫血清検査薬、遺伝子検査薬などを提供。OTC分野では妊娠検査薬や排卵日検査薬を販売。

沿革

1977-11臨床試薬※1の販売を目的として福岡市博多区に株式会社九州カイノス(現 株式会社ミズホメディー)設立(資本金500万円)
1981-02資本金2,400万円に増資
1981-09本社を移転するとともに工場新設(佐賀県鳥栖市藤木町6番地の7)、臨床試薬の製造販売会社に業務目的変更
1981-10新工場(佐賀県鳥栖市藤木町6番地の7)で製造開始
1982-06Feテスト※2(血清鉄測定用検査薬ニトロソPSAP法)を開発、販売開始
1983-03株式会社ミズホメディーに社名変更
1983-04工場増設及び研究室落成、操業開始(佐賀県鳥栖市藤木町6番地の7)
1983-08東京営業所(東京都台東区)を開設
1983-10大阪営業所(大阪市福島区)を開設
1984-02資本金6,000万円に増資
1984-05海外輸出開始
1986-07名古屋営業所(名古屋市千種区)を開設
1986-08薬事法に基づき体外診断用医薬品※3製造業の許可を取得
1986-11免疫血清検査薬※4の新製品HBs抗原検出用キット※5「HBs-Ag QUIKテスト「ミズホ」」の開発、販売開始
1988-03塩野義製薬株式会社と免疫学的糞便中ヒトヘモグロビン・ヒトトランスフェリン検出用キット※6に関する取引基本契約を締結
1988-12資本金9,500万円に増資
1989-02免疫学的糞便中ヒトヘモグロビン・ヒトトランスフェリン検出用キット「LAヘモチェイサー」の開発、製造を開始し、塩野義製薬株式会社を通じ販売開始
1989-09本社を移転するとともに工場内に研究所を新設(佐賀県鳥栖市藤木町5番地の4)
1990-12資本金3億2,975万円に増資
1992-06POCT検査薬※7の新製品であるHBs抗原検出用キット「HBs-Agクイックパック」の開発、販売開始
1992-07薬局・薬店※8向けの新製品である妊娠検査薬※9「アン・ドゥ・トロワS」の開発、製造を開始し、久光製薬株式会社を通じ販売開始
1994-09イムノクロマト法※10を感染症に応用した、HBs抗原検出用キット「クイックチェイサー HBsAg」を開発、先発品として販売開始
1995-03本社工場第一次増築(佐賀県鳥栖市藤木町5番地の4)
1996-02オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス株式会社とHCV抗体検出用キット※11に関する取引基本契約を締結
1996-06HCV抗体検出用キット「オーソHCV Abクイックパック」の開発、製造を開始し、オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス株式会社を通じ販売開始
1997-10OTC※12事業部設立
薬局・薬店向けとして妊娠検査薬「P-チェック」を開発、販売開始
2004-10小児呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬としてインフルエンザ抗原検出用キット※13「クイックチェイサー Flu」の開発、販売開始
2007-09協和メデックス株式会社(現 ミナリスメディカル株式会社)と「クイックチェイサー Flu」他の販売提携に関する売買取引基本契約を締結
2008-09ISO13485※14認証取得
2008-11薬局・薬店向けデジタル型妊娠検査薬として「デジタルP-チェック」を開発、販売開始
2009-06株式会社AMBiSと抗体委託開発に関する契約を締結
2009-12株式会社AMBiSの株式を一部取得し、関係会社とする
2010-09本社工場第二次増築(佐賀県鳥栖市藤木町5番地の4)
2011-03株式会社AMBiSと販売業務に関する販売促進委託契約締結
2011-04富士フイルム株式会社と高感度インフルエンザ抗原検出用キットの販売に関する売買取引基本契約を締結
2011-10機器を用いたPOCT検査薬としてインフルエンザ抗原検出用キット「クイックチェイサー Auto Flu A,B」を富士フイルム株式会社と共同にて開発、販売開始
2012-09検査・研究棟増築(佐賀県鳥栖市藤木町5番地の4)
2014-10消化器感染症分野におけるPOCT検査薬としてノロウイルス抗原検出用キット※15「クイックチェイサー Noro」の開発、販売開始
2014-12消化器感染症分野におけるPOCT検査薬としてロタウイルス及びアデノウイルス抗原検出用キット※16「クイックチェイサー Rota/Adeno」の開発、販売開始
2015-10クイックチェイサーAutoシリーズ製品としてRSウイルス及びアデノウイルス抗原検出用キット※17「クイックチェイサーAuto RSV/Adeno」の開発、販売開始
2015-12東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場
資本金4億6,454万円に増資
2016-03武田薬品工業株式会社(現 アリナミン製薬株式会社)と一般用検査薬に関する包括的提携契約に基づく妊娠検査薬及び排卵日予測検査薬※18の売買基本契約を締結
2016-04呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬として肺炎球菌尿中抗原検出用キット※19「クイックチェイサー 肺炎球菌」の開発、販売開始
2016-05呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬としてヒトメタニューモウイルス抗原検出用キット※20「クイックチェイサー hMPV」、RSウイルス及びヒトメタニューモウイルス抗原同時検出用キット※21「クイックチェイサー RSV/hMPV」を開発、販売開始
2016-10呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬としてマイコプラズマ抗原検出用キット※22「クイックチェイサー Auto Myco」及び「クイックチェイサー Myco」を開発、販売開始
2016-12薬局・薬店向けの新製品である排卵日予測検査薬「ハイテスターH」及び妊娠検査薬「ハイテスターN」の製造を開始し、武田薬品工業株式会社(現 アリナミン製薬株式会社)を通じ販売開始
2017-07眼科向けの新製品である業界初の「結膜滲出液※23を含む涙液」を対象検体としたアデノウイルス抗原検出用キット「クイックチェイサー Adeno 眼」を開発、製造を開始し、株式会社日本点眼薬研究所(現 ロートニッテン株式会社)を通じ販売開始
2017-08呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬として尿中の肺炎球菌抗原及びレジオネラ抗原同時検出用キット※24「クイックチェイサー 肺炎球菌/レジオネラ」を開発、販売開始
2018-10新たな診断技術である遺伝子POCT検査として「全自動遺伝子解析装置 Smart Gene」及びマイコプラズマ核酸キット※25「スマートジーン Myco」を開発、販売開始
2018-11東京証券取引所市場第二部に市場変更
2019-01消化器感染症分野におけるPOCT検査薬としてヘリコバクター・ピロリ抗原検出用キット※26「クイックチェイサー H.ピロリ」を開発、販売開始
2019-05久留米工場・遺伝子研究所新設(福岡県久留米市藤光町735番地13)
2019-09久留米工場・遺伝子研究所操業開始(福岡県久留米市藤光町735番地13)
2020-04消化器感染症分野におけるPOCT検査薬としてクロストリジウム(クロストリディオイデス)ディフィシル抗原検出用キット※27「クイックチェイサー CD GDH/TOX」を開発、販売開始
2020-08呼吸器感染症分野における遺伝子POCT検査薬として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)遺伝子検査キット※28「スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬」を公的医療保険適用の研究用試薬として開発、販売開始
2021-03呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬として高感度新型コロナウイルス抗原検出用キット※29「クイックチェイサー Auto SARS-CoV-2」を富士フイルム株式会社と共同にて開発、販売開始
2021-04公的医薬保険適用の研究用試薬「スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬」に代わり、体外診断用医薬品として許認可を取得した「スマートジーン SARS-CoV-2」を販売開始
クイックチェイサーシリーズキット測定用医療機器「スマート QC リーダー」を開発、販売開始
2021-11呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬として新型コロナウイルス抗原及びインフルエンザウイルス抗原同時検出用キット※30「クイックチェイサー SARS-CoV-2/Flu」「クイックチェイサー SARS-CoV-2/Flu A,B」を開発、販売開始
2022-01呼吸器感染症分野における遺伝子POCT検査薬としてインフルエンザ核酸キット※31「スマートジーン Flu A,B」を開発、販売開始
2022-02消化器感染症分野におけるCDトキシンB遺伝子POCT検査薬としてクロストリジウム・ディフィシル核酸キット※32「スマートジーン CD トキシンB」を開発、販売開始
2022-04東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第二部からスタンダード市場へ移行
呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬として新型コロナウイルス抗原検出用キット※33「クイックチェイサー SARS-CoV-2」を開発、販売開始
2022-12消化器感染症分野における遺伝子POCT検査薬としてヘリコバクター・ピロリ核酸キット※34「スマートジーン H.pylori G」を開発、販売開始
2023-01呼吸器感染症分野におけるPOCT検査薬として高感度新型コロナウイルス抗原及びインフルエンザウイルス抗原同時検出用キット※35「クイックチェイサー Auto SARS-CoV-2/Flu」を開発、販売開始

事業内容

ミズホメディーは、体外診断用医薬品の分野に特化した企業です。同社は、独自の研究開発と産学官共同研究を通じて、特許権利取得を視野に入れた製品開発を行っています。ISO13485品質マネジメントシステムに基づく企画開発、製造、販売の一貫体制を構築し、高品質な製品の提供を実現しています。同社の製品は、病院・開業医分野とOTC・その他分野に大別されます。

病院・開業医分野では、生化学検査薬、免疫血清検査薬、微生物遺伝子検査薬などを提供しており、これらは患者の健康状態や疾患の有無、治療の経過を診断するために使用されます。特に、免疫血清検査薬は、インフルエンザウイルスやアデノウイルスなどの感染症検査薬として、中小病院や開業医を中心に市場を形成しています。また、新型コロナウイルス感染症の検査体制の拡充に貢献するため、迅速な遺伝子検査キットの開発にも取り組んでいます。

OTC・その他分野では、一般消費者向けの自己検査薬を提供しており、妊娠検査薬や排卵日検査薬が主な製品です。これらは、薬局やドラッグストアで広く販売されており、少子化対策にも貢献しています。

ミズホメディーは、国内外の医療機関や薬局、ドラッグストアを通じて、これらの製品を販売しています。同社の事業は、高度な技術力と品質管理に支えられ、医療現場や一般消費者からの信頼を集めています。

経営方針

ミズホメディーは、体外診断用医薬品分野におけるリーダーとして、独自の研究開発と技術革新により、医療機関や患者のニーズに応える製品の提供を目指しています。同社は、「もっと人のために」という経営理念のもと、ISO13485品質マネジメントシステムに基づく一貫体制を構築し、高品質な製品の供給に努めています。

中長期的な成長戦略として、ミズホメディーは病院・開業医分野とOTC・その他分野の両軸で事業展開を進めています。病院・開業医分野では、遺伝子POCT機器試薬の製品開発と売上拡大、感染症POCT免疫検査薬の製品群拡大を通じて、新たな市場創出と市場開拓に取り組んでいます。OTC・その他分野では、スイッチOTC製品の上市準備と大手企業との販売提携を通じて、OTC市場でのシェア拡大を目指しています。

また、新型コロナウイルス感染症の検査体制の拡充に寄与し、感染拡大防止に貢献するため、全自動遺伝子解析装置「Smart Gene」を用いた新型コロナウイルス検出試薬の開発に成功し、増産体制の構築にも尽力しています。

ミズホメディーは、遺伝子POCT検査技術の応用や開発人員の強化・育成、製造能力の増強及び生産工程の合理化など、事業の継続的な成長と企業価値の向上に向けた複数の課題に取り組んでいます。これらの戦略的取り組みは、医療現場や一般消費者からの信頼をさらに深め、同社の持続的な成長を支えることになるでしょう。