オンコセラピー・サイエンスは、医薬品の研究開発を中心に、がん遺伝子の大規模解析検査やがん免疫療法の研究開発を行っています。同社は、東京大学名誉教授である中村祐輔教授の研究成果を基に、2001年に設立された研究開発型ベンチャー企業です。

同社は、ゲノム研究の進展を背景に、遺伝子情報を活用した「ゲノム創薬」に取り組んでいます。特に、がんや糖尿病、高血圧などの疾患に関連する遺伝子を標的とした医薬品の開発を進めています。これにより、従来の対症療法ではなく、疾患の原因を除去する効果的な治療法の実現を目指しています。

オンコセラピー・サイエンスは、がん治療においても新たなアプローチを模索しています。従来の化学療法に代わる、分子標的治療薬や免疫療法の開発を進め、より効果的で副作用の少ない治療法を提供することを目指しています。これにより、がん患者の生存期間の延長や治療の長期化が期待されています。

同社は、がんプレシジョン医療関連事業にも注力しています。がんの遺伝子解析を通じて、患者一人ひとりに最適な治療法を提供することを目指しています。Theragen Bio Co., Ltd.との提携により、がん遺伝子の大規模解析検査やがん免疫療法の研究開発を行う子会社、Cancer Precision Medicineを設立しました。

オンコセラピー・サイエンスの医薬品開発は、低分子医薬、ペプチドワクチン、抗体医薬の3つの領域に分かれています。低分子医薬は、がん関連遺伝子由来のタンパク質を標的とし、ペプチドワクチンは免疫機構を利用してがん細胞を攻撃します。抗体医薬は、がん細胞の表面に存在する特定のタンパク質に反応する医薬品です。

同社の事業収益は、製薬企業との契約に基づく契約一時金やマイルストーン、ロイヤリティなどから成り立っています。医薬品の開発には長期間を要するため、収益の発生は契約先の研究開発の進捗に依存します。これにより、業績が大きく変動する可能性があります。

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