シンプレクス・ホールディングスJP:4373

時価総額
¥2602.7億
PER
106.8倍
金融フロンティア領域でのAIやクラウド技術を活用し、戦略コンサルティングやトレーディングプラットフォームを提供するITソリューション企業。

事業内容

シンプレクス・ホールディングスは、1997年の創業以来、日本の大手金融機関のテクノロジーパートナーとして事業を展開しています。金融フロンティア領域における国内トップブランドとしての地位を確立するため、着実に成長を続けています。この領域は、金融機関のフロントオフィスにおけるトレーディングやリスク管理業務をテクノロジーで支援することを指します。

シンプレクス・ホールディングスは、金融フロンティア領域で培った技術を活用し、クロスフロンティア領域へと事業を拡大しています。AI、UI/UX、クラウド、web3といった最先端技術を駆使し、金融機関に限定せず幅広い顧客に高付加価値サービスを提供しています。クロスフロンティア領域は、顧客企業のビジネス成功にテクノロジーが貢献する領域を指します。

シンプレクス・ホールディングスは、シンプレクス株式会社とXspear Consulting株式会社を中心に事業戦略を実行しています。持株会社としての機能を強化し、戦略の策定・推進、ガバナンスやモニタリングを行い、企業価値の向上を目指しています。連結子会社は6社、持分法適用関連会社は2社です。

シンプレクス・ホールディングスのビジネス領域は、戦略/DXコンサルティング、キャピタルマーケット、金融リテール、エンタープライズDXの4つに分かれています。戦略/DXコンサルティングでは、Xspear Consulting株式会社がAIやクラウド技術を活用したDX特化型の戦略立案と実行支援を行っています。

キャピタルマーケット領域では、大手金融機関向けにトレーディング・リスク管理プラットフォームを提供しています。金融商品を一元管理できるワンプラットフォームを提供し、金融機関のクロスセルを推進しています。金融リテール領域では、ネット証券や暗号資産交換業者向けに取引プラットフォームを提供しています。

エンタープライズDX領域では、官公庁や通信、製造業向けにDX支援を行っています。Xspear Consulting株式会社とのシナジーを活かし、金融領域で培った技術を活用した案件を推進しています。シンプレクス・ホールディングスは、顧客企業のビジネス成功に貢献するITソリューションを提供する単一セグメントで事業を展開しています。

経営方針

シンプレクス・ホールディングスは、「日本発のイノベーションを世界へ向けて発信する」という目標を掲げ、顧客企業のビジネス成功に貢献する高付加価値サービスの創造を追求しています。持続的な成長と高い収益性の実現を目指し、幅広い業種の顧客にITソリューションを提供しています。

同社は、DXの潮流の中で社会的インパクトを持つために、売上収益1,000億円を目指す「Vision1000」を策定しました。この長期成長戦略では、顧客にとっての唯一無二の戦略的パートナー、社員にとってのBiz×Techの圧倒的イノベーター、社会にとってのDX時代のゲームチェンジャーを目指しています。

「Vision1000」では、イノベーションと競争力、クライアントとの関係管理、人的資本管理、製品の品質と安全性、地球環境問題への対応、高度なガバナンスの実現という6つのマテリアリティを特定しています。これらは、同社の長期成長戦略の実現において重要な要素とされています。

シンプレクス・ホールディングスは、売上総利益率を最重要視し、豊富なビジネスノウハウと高度なテクノロジーを活用した高付加価値サービスの提供を重視しています。また、資本効率を意識した経営を行い、ROE目標を掲げ、資本効率の向上に資する株主還元を重要施策としています。

同社は、「Vision1000」の実現に向けた中間地点として、2025年から2027年までの中期経営計画「中計2027」を発表しました。事業領域の拡大、深耕、採用育成の強化を進化させ、グループシナジーを発揮し、持続的な成長と高い収益性を目指しています。

「中計2027」では、Xspear Consultingとシンプレクス株式会社のシナジーを最大化し、非金融顧客の送客やシステム開発案件を提供することで、DX分野でのポジションを強化しています。2027年の業績目標として、売上収益600億円、営業利益150億円、ROE17.0%を掲げています。

シンプレクス・ホールディングスは、金融フロンティア領域でのトップブランドとしての地位を確立しつつ、非金融領域への事業拡大を優先課題としています。競争力の源泉である優秀な人材の確保と定着を重要視し、事業領域の拡大、深耕、採用育成の強化を推進しています。