ココナラJP:4176

時価総額
¥78.9億
PER
20.6倍
スキルのマーケットプレイス事業の有力企業。登録者数120万人超、出品件数約100万件のスキルマーケットやコンテンツマーケット(累計3万件)を展開。2024年6月にテック事業を子会社化。日本国内中心に展開。

事業内容

ココナラは、個人の知識・スキル・経験を売買するオンラインのマーケットプレイスを主軸に事業を展開しています。 同社は「一人ひとりが自分のストーリーを生きていく世の中をつくる」という理念のもと、個人と企業のニーズを結びつけるプラットフォーム運営を行っています。

主な顧客はスキルを出品する個人(登録者は120万人超)と、サービスを購入する個人や企業です。 収益は主に取引手数料で、出品者側からの売上に対し20%、購入者側から5%を通常手数料として受け取り、これに加えて有料掲載や月額の出品者支援、法人向けサービスからも収入を得ています。

事業は大きくマーケットプレイスとエージェントの二つのセグメントに分かれます。 マーケットプレイスは「ココナラスキルマーケット」を中心に、法律相談や募集、スカウト、コンテンツマーケットなど多様なサービスを揃え、約100万件の出品と幅広いカテゴリで需要に応えています。 エージェントではココナラテックやココナラプロ、ココナラコンサル、ココナラアシストなどを通じて継続的な業務やハイクラス人材の仲介を行い、より複雑な企業ニーズにも対応しています。

経営方針

同社は流通総額の拡大を成長の中心指標と位置づけ、テイクレートを維持しながら有料購入ユーザー数と一人当たり購入額の拡大で事業規模を伸ばすことを目指しています。現在、登録者は120万人を超え、出品サービス数は2025年8月末で約100万件に達しており、売上は出品者側の手数料20%、購入者側の手数料5%を基軸に、有料掲載や月額支援、法人向けサービスからも収入を得ています。中長期的には営業利益率の向上も視野に入れ、継続的な利益成長を図る一方で戦略領域への積極投資を継続する方針です。

同社はプロダクト、データ、マーケティング、決済・セキュリティの各分野を重点投資領域とし、そこでの競争優位を差別化要因としています。先行参入で築いた幅広いカテゴリと多数の出品が強みであり、出品数の増加に対応するためカテゴリ整理や検索性向上、クレジットカード・キャリア決済・銀行振込等の多様な決済導入で購入完了率を高めています。また、マーケットプレイスで得た出品者・購入者のデータベースを活用した「コンパウンド戦略」によってプロダクトラインナップを拡充し、エージェント事業ではデータやAIを組み合わせて労働集約的な作業を効率化することで独自性を高めています。

同社は新市場の開拓と事業ライン拡大を積極的に進めています。2024年の「ココナラ募集」フルリニューアルで単発から継続契約への領域を拡大し、2025年4月には企業向けにプロ人材に直接アプローチできる「ココナラスカウト」と、記事や画像などを売買する「ココナラコンテンツマーケット」を開始しました。エージェント領域でもココナラテックやココナラプロ等を整備し、2024年6月の子会社化を通じた組織統合で営業効率を高めています。新規事業は自社での立ち上げを原則としつつ、投資効率を見ながらM&Aも活用してココナラ経済圏の拡大を目指しています。

同社は技術革新を通じて安心・安全で安定したサービス提供を目指しています。出品者の本人確認やメッセージ監視、取引ルールの整備といった運用体制に加え、情報セキュリティ規程や開発運用マニュアルを整備しサイバーセキュリティ対策を強化しています。システム面では登録者増加に対応するためのインフラ投資とリアルタイムでのKPIモニタリング体制を整え、エージェント業務の自動化やAIによる推薦・マッチングの導入で運用効率と顧客体験の向上を図ることで、安定稼働と競争力の両立を目指しています。