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大日精化工業JP:4116
事業内容
大日精化工業は、26社の関係会社と共に事業を展開しています。23社の子会社を連結し、3社の関連会社のうち2社に持分法を適用しています。主な事業セグメントは「カラー&ファンクショナルプロダクト」、「ポリマー&コーティングマテリアル」、「グラフィック&プリンティングマテリアル」の3つです。
「カラー&ファンクショナルプロダクト」セグメントでは、顔料や顔料の二次加工品を中心に、繊維用やプラスチック用の着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料を製造・販売しています。主に大日精化工業とその子会社であるDAICOLOR ITALY S.R.L.、ハイテックケミ株式会社、DAINICHI COLOR (THAILAND),LTD.がこの事業に携わっています。
「ポリマー&コーティングマテリアル」セグメントでは、合成樹脂や特殊コーティング剤を中心に、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤を製造・販売しています。大日精化工業とその子会社である浮間合成株式会社、大日精化(上海)化工有限公司がこの事業を担っています。
「グラフィック&プリンティングマテリアル」セグメントでは、パッケージ用や広告出版用インキを中心に、グラビア・フレキソインキ、オフセットインキを製造・販売しています。大日精化工業とその子会社であるP.T.HI-TECH INK INDONESIAがこの事業に関与しています。各セグメント間で製品や原材料の取引も行われています。
経営方針
大日精化工業は、持続的成長と価値向上を目指し、企業理念や社是「必達」を基にCSR・ESG基本方針を掲げています。特に地球環境、ガバナンス、人権尊重、情報管理、品質管理、安全衛生、人財育成、健康経営に関する方針を制定し、ステークホルダーの課題に寄り添い、彩りと特性を持った素材を提供しています。
同社は2023年10月に新ブランドメッセージ「彩りの、その先へ」を発表し、コア技術である有機無機合成・顔料処理技術、分散加工技術、樹脂合成技術を深化させ、機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニーを目指しています。これにより、色彩の可能性を追求し、社会に貢献する姿勢を強調しています。
2024年6月に公表した中期経営計画「明日への変革 2027」では、ROE9%、ROA5%を長期目標とし、2027年3月期にはROE4.6%、ROA4.3%を目指しています。初年度の2025年3月期では、ROE8.4%、ROA4.0%を達成し、事業環境の好転が寄与しました。
同社は技術主導による競争優位性の確保を重視し、IT・エレクトロニクス機能性材料、ライフサイエンス・パーソナルケア、モビリティ、環境配慮型パッケージングの4分野に注力しています。これにより、製品の差別化と品質向上を図り、社会貢献度を高めることを目指しています。
海外事業の拡大も重要視しており、2027年3月期までに海外事業の売上高を2024年3月期比36億円増加させることを目標としています。地産地消の推進と新規ビジネスの創出を軸に、積極的な業務展開を進めています。
ESG経営を推進し、サステナビリティ貢献製品の開発・拡販、気候変動への取り組み、資源循環促進、生物多様性への取り組み、社会貢献の促進、コーポレート・ガバナンスの強化を進めています。これにより、持続可能な社会の実現を目指しています。
人的資本投資と人財育成を重視し、エンゲージメント向上を目指したHR戦略を推進しています。新人事制度を導入し、評価の明確性や公平性を確保し、魅力ある会社を目指しています。これにより、イノベーションの創出を期待しています。