ウイルプラスホールディングスJP:3538

時価総額
¥108.3億
PER
7.2倍
輸入車の新車・中古車販売、車輌整備、損害保険代理の事業の有力企業。正規ディーラー経由で高年式認定中古車販売やサービス工場併設の整備事業を展開。2024年5月の子会社化、2025年1月に輸入車ディーラー新設。日本国内とマレーシア向け中古車輸出中心に展開。

事業内容

ウイルプラスホールディングスは、輸入車の正規ディーラー網を中核にした持株会社で、新車と認定中古車の販売や車輌整備、損害保険の代理業務など自動車に関わる一連のサービスをグループで展開しています。 同社は連結子会社を通じて地域のショールーム運営やアフターサービスを担い、グループ全体の経営管理と事業戦略の策定を行っています。

主要な顧客は個人の購入者に加え、他の販売店やオートオークション参加者など業販先も含まれます。 同社の収益は新車・中古車の販売が主軸で、整備・車検や保険手数料、業販による売上がそれに続く構造です。

事業面では、新車販売を正規ディーラー契約に基づきブランド別に行い、認定中古車は高年式・低走行を中心に下取や買取、オークションで仕入れて販売しています。 同社は業販として他社ディーラー向けの販売や、整備・修理を行うサービス工場の併設、さらに子会社による中古車の海外輸出など複数の収益源を持つ運営体制です。

経営方針

同社は事業規模の拡大と収益力強化、投資効率向上を経営の最重要課題と位置付けており、自己資本比率を20%以上40%未満、株主資本利益率(ROE)を15%以上とする具体的な数値目標を掲げています。ナンバーワンかつオンリーワンの輸入車ディーラーグループを目指し、複数ブランドの取り扱い拡大や出店による販売基盤の拡大を成長エンジンとしています。成長資金は基本的に前連結会計年度の営業キャッシュ・フローの範囲内で判断し、投資の採算性を厳しく見極める方針です。

重点投資分野ではマルチブランド戦略とエリア・ドミナント戦略を軸に差別化を図っています。新型車の投入サイクルに左右されないよう複数ブランドを扱うことで販売量の平準化を図り、人口100万人規模の都市やその周辺、40万人以上の地方中核都市に店舗を集中させることで地域での支配的地位を狙います。さらに、下取り中心の高年式・低走行の認定中古車販売や整備拠点併設によるアフターサービス強化、保険代理業などのストック型収入の拡大を通じて収益の安定化を目指しています。

新市場開拓や事業拡大ではM&A(合併・買収)を成長の重要手段と位置付け、これまでに12件のM&Aを実行してブランドや販売エリアを拡大してきました。今後も販売会社の再編や新ブランド獲得の機会をとらえ、慎重かつ積極的にM&Aを進める計画です。同時に既存店舗の収益力向上を優先課題として、無駄の削減や在庫回転率の向上、人員の流動化による適正配置で早期投資回収を図り、出店・撤退・統合を定期的に評価して経営の合理化を進めます。

技術革新への取り組みとしては脱炭素化に資する具体策を展開しています。電気自動車やプラグインハイブリッド車の販売比率を高めるとともに、各店舗への充電器・急速充電器の設置や店舗の再生可能エネルギー導入による「店舗のグリーン化」を加速させ、地域の充電スポットとしての役割を果たす方針です。また、顧客情報のグループ内共有やサービスのデジタル化を進め、車輌販売後の接点を増やすことで整備や保険といった継続収入の拡大に結び付ける取り組みも進行中です。