トーカロJP:3433

時価総額
¥1069.8億
PER
18.3倍
溶射加工、TD処理加工、ZACコーティング加工、PTA処理加工、PVD処理加工を手がけ、耐摩耗性や耐熱性の向上など機能付与を行う表面改質加工を展開。

沿革

事業内容

トーカロ及びそのグループ会社は、表面改質加工を中心に幅広い事業を展開しています。この分野では、被加工品の表面に異なる性質の皮膜を形成し、新たな機能を付与する技術が重要とされています。トーカロは、溶射加工、TD処理加工、ZACコーティング加工、PTA処理加工、PVD処理加工など、多様な表面改質技術を提供しています。

溶射加工は、トーカロの主力事業の一つであり、半導体やFPD製造装置の部品、発電用ガスタービン、電力貯蔵用電池、各種軸受類などの産業用機械部品に対して、耐摩耗性や耐熱性などの機能を向上させるためのコーティングを施しています。

国内子会社である日本コーティングセンター株式会社は、PVD処理加工を専門とし、切削工具や金型などへの硬質セラミック薄膜の形成を通じて、耐摩耗性や耐食性の向上を図っています。

海外では、中国や台湾、米国に子会社を持ち、それぞれの地域で溶射加工や溶接肉盛加工、半導体製造装置部品のメンテナンス事業などを展開しています。これらの海外拠点は、地域市場におけるニーズに応えるための重要な役割を果たしています。

その他の事業として、TD処理加工やZACコーティング加工、PTA処理加工なども手がけており、これらは主に耐摩耗性や耐食性の向上を目的とした表面改質技術です。インドネシアやタイにも非連結子会社や関連会社を持ち、現地の日系鉄鋼メーカー向けにサービスを提供しています。

トーカログループは、これらの技術を駆使して、産業界の様々なニーズに応える高度な表面改質加工サービスを提供しています。

経営方針

トーカロ及びそのグループ会社は、表面改質加工を中心に事業を展開し、特に溶射加工を主力としています。同社は、技術とアイデア、若さと情熱、和と信頼、グッド・サービスを社是とし、高技術・高収益体質の企業グループを目指しています。その成長戦略は、全天候型経営の実現、財務体質の強化、問題解決型企業への進化、研究開発主導型企業への成長、ステークホルダーとの信頼関係強化、グループ全体での相乗効果追求に焦点を当てています。

中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)では、「人と自然の豊かな未来に貢献する」というビジョンのもと、ESGを重視した継続的な成長による企業価値の向上をミッションとして掲げています。この計画では、新商品開発と新市場開拓を推進し、「人」と「環境(自然)」の二つの分野に注力しています。具体的には、半導体、FPD、医療・農業・食品などの分野での取り組みと、エネルギー、素材、輸送などの環境関連分野への貢献を目指しています。

また、同社は、環境問題の深刻化、ICT/デジタル化へのシフト、資源・食料不足・人口増加といった社会の大きな変化(メガトレンド)に対応するため、既存事業の用途拡大と新事業領域への進出を図っています。これにより、中期経営計画の最終年度には、連結売上高530億円、経常利益120億円を目指しています。

トーカロは、これらの戦略を通じて、テクノロジーと環境の両面で社会に貢献し、継続的な成長と企業価値の向上を目指しています。