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大盛工業JP:1844
事業内容
大盛工業は、建設事業や不動産事業、OLY事業、通信関連事業を手掛ける企業グループです。同社は建設工事の受注・施工を中心に、不動産の売買や賃貸、太陽光発電設備の販売など幅広いサービスを提供しています。
同社の顧客は公共機関や民間の開発事業者、通信事業者や施設を運営する企業など多岐にわたります。収益は工事の請負による一時的な売上と、不動産賃貸や機材リース、通信回線の保守といった継続的な契約からの安定収入が組み合わさって構成されています。
事業は建設、不動産、OLY、通信の四つの分野に分かれており、建設部門は子会社を通じて受注から施工まで手掛けています。不動産部門では売買・賃貸に加え太陽光設備の販売やクローゼットレンタルを行い、OLY部門は機材リースや鉄骨加工、通信部門は子会社が通信回線の保守・管理を担っています。
経営方針
同社は中期的に「売上高営業利益率7%以上」の継続を目標とし、利益率向上と成長投資の両立を図っています。建設需要は防災・減災やインフラ更新で底堅く推移すると見ており、収益性の高い機械式推進工事の比率を高めることで完成工事総利益の拡大を目指しています。併せて工期短縮や工事コスト削減に取り組み、事業全体の収益安定化を進める方針です。
重点投資は建設の施工力強化と人材確保にあります。具体的には、関東圏で施工技術や事業基盤を持つ建設会社の取得(買収)により経営規模を拡大し、機械推進工事中心の受注体制を強化します。また技術者の確保・育成策として定年者の継続雇用やリファラル採用、女性・外国籍の採用拡大、新卒採用で土木以外の学科も対象にするなど多様な手法を導入し、1級土木資格取得支援などで技術継承を図っています。
新市場開拓では不動産とOLY事業の拡大を重視しています。不動産事業では保有物件の販売を進めつつ、高利回りが期待できるアパート・マンションの取得を継続し、入居率改善施策で賃貸収入の安定化を図ります。OLY事業は東北・関東圏の営業強化に加え、名古屋を拠点に関東以南の販路を拡大し、官公庁等に対してOLY工法の採用促進を積極的に行う計画です。
技術革新と業務の高度化にも取り組んでいます。通信関連では作業技術員の増員と技能向上教育を進め、保守・管理の新規案件や新たな作業分野の受注で収益低下のリスクに対応します。加えて、持続可能な経営や内部統制・コンプライアンスの整備を強化し、技術蓄積を基にした差別化で長期的な企業価値向上を図っていく方針です。