三東工業社JP:1788

時価総額
¥32億
PER
11.6倍
建設工事請負業の有力企業。一般土木・舗装・建築・環境開発の三分野で事務所・庁舎や上下水道、道路、港湾工事を展開。地盤改良、連続地中壁(TRD)、高精度小口径管推進、特殊緑化バイオ工法を展開。子会社2社、関連会社1社のグループ体制で研究開発・施工管理体制。

事業内容

三東工業社は建設工事請負を主軸に、土木工事、建築工事、環境開発を手掛ける企業です。道路や上下水道、港湾などの社会基盤工事に加え、舗装や地下構造に関する工事も主力としています。

同社の主要な顧客は自治体や公共機関に加え民間の発注者や企業で、公共事業と民間発注の両方から受注しています。収益は工事の請負代金が中心で、元請として直接受注する案件と、元請を通じて下請として参加する案件が混在しています。

事業は土木、建築、環境開発の三分野に分かれており、土木では一般土木、舗装、地下技術の各部門が地盤改良や道路工事、舗装工事などを担当しています。建築は事務所・庁舎や宿泊施設、学校・病院等の一般建築工事を行い、環境開発は企画・調査・設計・監理や不動産の売買・賃貸・管理といった業務を手掛けています。

経営方針

同社は成長戦略として「利益率の向上」を最優先に掲げています。売上高重視ではなく高付加価値商品・サービスの提供により安定した収益構造を構築し、売上高営業利益率の改善に取り組んでいます。具体的には、最終的に経常利益で3億円以上を目指す目標を公表しており、公共工事の確実な受注と景気変動に強い民間分野への提案強化で安定収益を確保し、株主には継続的な配当を行う方針をとっています。

重点投資分野は環境負荷の少ない製品・工法と社会基盤工事の高付加価値化です。道路や上下水道、港湾、地下構造や舗装といった従来の強みを活かす一方で、「脱炭素」や琵琶湖環境再生に代表される環境対応型の技術・工法へ設備・人材投資を行い、他社との差別化を図っています。高品質な施工と環境配慮をセットにした提案を強めることで、自治体や民間発注者からの受注競争力を高めています。

新市場開拓と事業拡大は、既存の土木・建築・環境開発の領域を横断する形で進められています。同社は企画・調査・設計・監理や不動産の売買・賃貸・管理など環境開発分野のサービスを深掘りし、景気に左右されにくい業種への展開や公共事業の取り込みを通じて受注基盤を拡大する計画です。地域貢献を重視しつつ新たな建設価値を創造することで、限られた市場での競争優位を強化しています。

技術革新への取り組みは研究・開発と現場主導の改善活動を両輪で進める方針です。同社は「優れた環境技術」を企画・提案することを掲げ、低環境負荷の生産システムへの転換や製品・工法の開発に投資しています。また現場から課題を発見し自ら解決する企業風土の醸成を進め、人手不足や働きやすさの改善に取り組むことで技術継承と生産性向上を図っています。