ナカボーテックJP:1787

時価総額
¥143.1億
PER
14.7倍
港湾、地中、陸上事業を展開し、電気防食や被覆防食、塗装防食技術を用いたインフラ施設の長寿命化を図る防食システムの提供。

事業内容

ナカボーテックは、1951年の創業以来、防食技術のリーディングカンパニーとして活動しています。同社の使命は、インフラ施設の長寿命化を図るための防食技術を提供し、持続可能な社会の実現に貢献することです。具体的には、構造物の腐食・劣化調査、解析・評価を行い、その結果に基づいた腐食対策の提案、防食設計、対策工事、維持管理を行っています。

ナカボーテックは、主に「工事」と「製品等販売」の2つの事業を展開しています。工事では、電気防食、被覆防食、塗装防食の技術を用いて、港湾施設や地中埋設施設、陸上施設などの防食を行います。製品等販売では、防食関連材料や装置の製造・販売を行っています。

同社の事業は、港湾事業、地中事業、陸上事業、その他の4つのセグメントに分かれています。港湾事業では、岸壁や桟橋などの港湾施設に対する防食を行い、地中事業では埋設管や地下タンクの防食を手がけています。陸上事業では、プラント装置や河川構造物の防食を行っています。

ナカボーテックは、電気防食技術を応用した冷却管の内面防食や海生生物の付着防止技術も提供しています。これにより、発電所の取水路や熱交換器内面での海生生物の付着を防ぎ、装置の機能障害を防止します。また、新技術として、鉄筋コンクリート構造物の電気防食も開発しています。

経営方針

ナカボーテックは、社会基盤の価値を守るための防食技術を追求し、安全で安心な日常を次世代に繋げることを目的としています。この目的を実現するために、同社は「23中計」と呼ばれる中期経営計画を策定しました。この計画は、2023年度から2025年度までの3年間を事業基盤整備の期間と位置付け、持続可能な成長を目指しています。

「23中計」では、まず既存の港湾事業を中心に堅実な業績を確保することが重要視されています。また、新規事業の基盤を形成し、計画期間後に収益を生むことを目指しています。特に、洋上風力発電分野と橋梁RC分野に注力し、これらの新規事業が将来的に収益をもたらすよう尽力しています。

さらに、業務効率化を推進し、建設業の2024年問題に対応することで、企業体質の強化を図っています。加えて、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを開始し、内部ステークホルダーのエンゲージメント向上と気候変動リスクへの対応を進めています。これにより、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

ナカボーテックは、財務面でも強固な基盤を持ち、有利子負債がないため、株主への利益還元を優先的に行っています。このように、同社は持続可能な成長を目指し、社会に貢献するための多角的な戦略を推進しています。