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ナカボーテックJP:1787
沿革
1951年8月 |
東京都千代田区丸の内に資本金100万円をもって、中川防蝕工業株式会社を設立。(8月27日) |
1953年4月 |
東京都北区に研究所開設。(1980年10月埼玉県上尾市に移転。現:技術開発センター) |
9月 |
当社の「海中施設の電気防食の研究」が運輸省の助成金の対象となる。 |
1956年3月 |
建設業登録を行う。登録番号(ヨ)第7763号 |
6月 |
三井金属鉱業株式会社と資本並びに技術提携を行い資本金を500万円(株主割当)とし、防食用亜鉛陽極(商品名:ZAP)の販売を開始する。 |
11月 |
大阪市北区に大阪駐在所を開設。(現:大阪支店) |
1957年12月 |
名古屋市中区に名古屋駐在所を開設。(現:名古屋支店) |
1958年10月 |
福岡県福岡市に福岡駐在所を開設。(現:九州支店) |
11月 |
本店を東京都千代田区神田に移転。 |
1960年5月 |
広島県広島市に広島出張所を開設。(現:中国支店) |
1962年4月 |
防食用アルミニウム陽極(商品名:ALAP)販売開始、事業拡大の契機となる。 |
7月 |
宮城県仙台市に仙台出張所を開設。(現:東北支店) |
1964年6月 |
千葉県市原市に五井現場事務所を開設。(現:東関東支店) |
1965年4月 |
埼玉県上尾市に上尾工場を開設。ALAP、自社製造開始。 |
1974年5月 |
特定建設業許可を受ける。建設大臣許可(特-4)第4101号、(般-4)第4101号 |
1975年4月 |
鋼管杭被覆防食法PTC工法(Petrolatum Taping and Covering System)開発、港湾構造物干満帯防食事業拡大の契機となる。 |
1984年4月 |
東京都千代田区神田に東京支店を開設。 |
1985年5月 |
鋼矢板被覆防食法NCP工法(Nakagawa Covering Protecting System)を開発。 |
6月 |
シンガポール、ジュロンタウンにNTM社(NAKABO TRADING & MANUFACTURING PTE LTD)を資本金10万S$(当社出資金6万S$)で設立。 |
1988年11月 |
RC鉄筋腐食診断法NICEシステム(Nakagawa Intelligent Corrosion Evaluation)を開発。 |
1991年11月 |
CIの一環として、商号を株式会社ナカボーテックに変更。 |
1993年5月 |
陽極製造能力のアップ、作業環境改善のため上尾第二工場建設。 |
1995年4月 |
日本証券業協会に株式を店頭登録。 |
10月 |
東京都中央区新川二丁目に本店、東京支店を移転。 |
1998年1月 |
品質管理・品質保証の国際規格「ISO9001」の認証を取得。 |
9月 |
防食技術の向上、品質管理の強化、並びに環境改善を図るため、技術開発研究所の増改修工事が完成。(現:技術開発センター) |
1999年7月 |
対象事業分野による事業部制を施行。東京支店及び京浜支店を廃止。 |
2000年11月 |
シンガポールNTM社を清算。 |
2001年7月 |
執行役員制度導入。 |
2004年12月 |
日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。 |
2005年4月 |
地域顧客に密着した地域支店制に再編。東京支店を開設。 |
2010年4月 |
ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場。 |
2013年7月 |
東京証券取引所と大阪証券取引所の統合に伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。 |
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しによりJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場へ移行。 |
2022年7月 |
本店及び東京支店を現在の東京都中央区新川一丁目に移転。 |
事業内容
ナカボーテックは、インフラ施設の長寿命化を目指し、防食技術を提供することで持続可能な社会の実現に貢献しています。同社は、構造物の腐食・劣化調査、解析・評価から腐食対策の提案、防食設計、対策工事、維持管理までを手掛ける総合的な防食システムの提供を主業務としています。また、防食関連材料や装置の製造・販売も行っており、建設業法に基づく特定建設業許可のもと事業を展開しています。
事業活動は、港湾事業、地中事業、陸上事業、その他に区分され、それぞれの事業区分で電気防食、被覆防食、塗装防食の技術を用いた工事及び製品等の販売を行っています。電気防食技術を応用した冷却管の内面防食や海生生物の付着防止技術も提供しています。
ナカボーテックは、地域顧客に密着したサービス提供を目指し、国内に支店や営業所を配置。営業本部では将来に向けたマーケティングと新規事業の育成を、技術本部では新技術・新商品の開発や現場への適用促進を担っています。
また、同社は鉄筋コンクリート構造物の電気防食にも力を入れており、リボンメッシュ方式や「TCユニット」方式など、施工が容易で躯体コンクリートを傷めずに実施可能な方法を開発しています。これらの技術は、構造物の腐食防止に大きく貢献しています。
経営方針
ナカボーテックは、社会基盤の価値を守り、安全で安心な日常を次世代に繋げることを目的とした成長戦略を推進しています。同社は2023年5月に「パーパス」と中期経営計画「23中計」を策定し、公表しました。この計画では、2023年度から2025年度までの3年間を事業基盤整備の期間と位置付け、既存事業の堅実な業績確保、新規事業の収益貢献基盤形成、業務効率化の推進、そしてESG取り組みの開始に注力しています。
特に、主力である港湾事業を中心に、既存事業での業績を確保しつつ、新規事業が将来的に収益に貢献できるような基盤を築くことに力を入れています。また、建設業の2024年問題に対応し、体質を強化するための業務効率化を推進しており、ESGの取り組みを通じて内部ステークホルダーのエンゲージメント向上と気候変動リスクへの対応にも取り組んでいます。
財務面では、有利子負債がなく、十分な流動性を確保しているため、株主への利益還元に優先的に取り組んでいることも特筆されます。これらの戦略は、同社が提供する防食技術を通じて、持続可能な社会の実現に貢献するという長期的なビジョンに基づいています。ナカボーテックは、これらの成長戦略を軸に、インフラ施設の長寿命化という社会的課題に対応し、企業価値の向上を目指しています。