光フードサービスJP:138A

時価総額
¥26.6億
PER
25.1倍
立呑み店中心の飲食事業の有力企業。焼きとん(1本99円~)、立呑み天ぷら、家系ラーメン、精肉直営焼肉を展開。2024年11月末時点で直営38店・業務委託8店・FC15店、合計61店舗。10坪の小箱出店で30〜50代サラリーマンを主要ターゲットの名古屋発国内チェーン。

事業内容

光フードサービスは名古屋を拠点に、主に立ち飲みスタイルの飲食店を展開する外食企業で、事業区分は「飲食事業」の単一セグメントとなっています。低単価で気軽に入れる業態を主力とし、直営店を中心に出店を拡大しています。

同社の主要顧客は30〜50代の単身サラリーマンで、仕事帰りにふらっと立ち寄る利用が多く安定した集客を実現しています。収益は店舗での飲食売上が中心で、直営の売上に加え業務委託店やフランチャイズ店からの手数料・ロイヤリティ等で収益基盤の多様化を図っています。

同社は直営38店、業務委託8店、フランチャイズ15店の計61店(2024年11月末現在)を運営し、ブランドごとに業態を分けています。焼きとんの「大黒」は1本99円~の串焼き、立ち飲みの「魚椿」は旬の海鮮と天ぷら、ラーメンの「金山家」は豚骨醤油ベースの中太麺、そして「焼肉まるい精肉店」は精肉卸直営ならではの低価格と席でのオーダーから特急レーンで提供する仕組みを特徴としています。

経営方針

同社は「永続・600店舗」のビジョンを掲げ、10坪程度の小型店舗モデルを軸に成長を目指しています。具体的には10坪で月商約350万円を想定し、小型店舗を複数展開することで賃料負担を抑えつつ収益の安定化を図る戦略です。直近では直営38店、業務委託8店、フランチャイズ15店の計61店(2024年11月末現在)を運営しており、既存店の売上前年対比や年間60回以上来店する常連客数、直営店数の増加を主要な経営指標としてLTV(顧客生涯価値)の最大化を目標にしています。

重点投資分野としては人材採用・教育と衛生・品質管理を挙げています。同社は店長や現場スタッフ向けの教育プログラムを強化し、理念浸透と店舗運営力の向上に投資しています。セントラルキッチンでの仕入れ・加工体制や衛生管理マニュアルの徹底、内部監査の定期実施により食品安全を担保するとともに、調理が比較的簡単で厨房面積を小さくできるメニュー設計(串焼きは1本99円~)で席数を最大化し、競合との差別化を図っています。業態を焼きとん中心の「大黒」から海鮮・天ぷらの「魚椿」へ切り替えられる体制を持ち、食材リスクの分散も行っています。

新市場開拓では既存の名古屋、関東、広島といった拠点でのドミナント展開を継続しつつ、新たな地域や物件タイプへの出店を計画しています。小箱モデルは4坪から出店可能であるため、通常の候補地では取れない空間や主要駅以外の立地、さらには座り中心の業態や上層階への出店など多様な物件に対応可能です。加えて近年育成中の焼肉事業では、これまでのアルコール主体のターゲットとは異なる客層や物件での展開を想定しており、直営中心の出店とフランチャイズ併用によって段階的に店舗ネットワークを拡大していきます。

技術革新についてはデジタル化を通じた業務効率化と顧客管理の高度化に注力しています。中央厨房の工程管理や発注の自動化、来店頻度や注文履歴をもとにした常連客育成の仕組みを導入し、LTVの向上を図ります。また、焼肉業態での注文・配膳の効率化(店内の提供導線や特急レーンなど)や店舗運営のDX化により、従来は難しかった物件や顧客層でのビジネス化を加速させる方針です。