INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPIBM

時価総額
$2819億
PER
ハイブリッドクラウドとAIを軸とする企業向けソフト・コンサルティング事業の最大手。ハイブリッドクラウドプラットフォームやAIソフトとミッションクリティカルインフラを展開。2024年のStreamSets買収のM&A実績。米国基盤で世界100カ国以上展開。

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企業概況
198文字)
業績概況
135文字)
テーマ
3項目)
ブランド
3項目)
ライバル企業
5社)
同業種の日本企業
4社)

事業内容

INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPは、企業のデジタル変革を支えるクラウド基盤と人工知能(AI)を中核に、ソフトウェアやコンサルティング、重要業務向けのインフラを提供するグローバル企業です。同社はハイブリッドクラウドとAIを組み合わせて業務の自動化やアプリの近代化を支援し、長年の研究開発を背景に技術で差別化しています。

主要な顧客は金融、製造、流通、公共機関などの大企業や政府機関で、ソフトウェアの継続利用料やクラウド運用、コンサルティング契約といった定常的な収入が売上の大きな柱です。同社はプロジェクト型の導入収益に加え、ハードウェア販売や顧客向けの資金提供を組み合わせて収益を多角化しています。

事業は大きくソフトウェア、コンサルティング、インフラ、ファイナンスの四つに分かれており、ソフトウェアではクラウド・AIプラットフォームや業務アプリを、コンサルティングでは戦略から実装までの支援を行っています。インフラはサーバーやストレージとそのライフサイクルサービスを含み、ファイナンス部門は顧客の導入を支える資金供給を担い、同社はパートナー連携や買収で機能を強化しています。

経営方針

同社はハイブリッドクラウドとAIを核にした成長戦略を掲げ、これら領域での収益拡大を通じて全社の成長を目指しています。具体的には、ソフトウェアとコンサルティングを繋げた「結果重視」の提供で契約の継続性を高め、ミッションクリティカルなインフラを含む顧客基盤からの定常的な収入を伸ばす方針です。株主還元面では取締役会が2018年に認可した株式買戻し枠4.0億ドル($4.0 billion)を維持しており、2024年末時点で買戻し可能残高は約2,007,611,768ドルとなっています。

同社は投資の重点をソフトウェア(特にハイブリッドプラットフォーム)とコンサルティング、人手を補う自動化やセキュリティ強化に置き、これらを差別化の軸にしています。大企業に深く入り込んだ実績や業界別のノウハウ、そして研究組織を活用した技術力を武器に、単なる製品販売ではなく「業務成果の実現」を売り物にしています。パートナー連携も重要で、主要クラウド事業者やソフトウェア企業と協業することで、自社単独では届きにくい顧客や用途に対する提供力を高めています。

新市場開拓と事業拡大は買収と提携で加速させています。基盤となったRed Hat(2019年買収)に続き、政府・防衛向けに強化するOcto(2022年)、コスト管理のApptio(2023年)や、データ連携を補強するStreamSets/webMethods(2024年)など複数の買収でソフトとサービスの幅を広げています。同社はこうしたM&Aを通じてコンサルティングとソフトウェアの組み合わせを強化し、新しい業種や公共分野への展開を図ることを目指しています。

技術革新については世界有数の研究組織を基盤に、生成AIや量子計算など先端分野での実用化を推進しています。研究・開発や開発者コミュニティの活用に加え、人材確保のためのインセンティブも整備しており、2024年末時点で制限株式(RSU)が約20,308,848件、ストックオプションが約9,268,766件、業績連動株(PSU)が約5,047,739件といった株式報酬が存在します。これらにより同社は技術の差別化と人材の定着を両立させ、顧客の業務を変える実装力を高めることを目指しています。