Green Stream Holdings Inc.GSFI

時価総額
$6541.76
PER
商業用建物向けソーラーシステム提供の新興企業。コミュニティソーラーやリース型・ネットメータリングの太陽光発電システムを展開。REDと設計連携、2019年2月の合併、4件のソーラールース保有、監査人の継続懸念意見。ニューヨーク州・ニュージャージー州展開。

事業内容

Green Stream Holdings Inc.は再生可能エネルギー分野で、主に商業用や住宅用の太陽光発電システムの開発・設置・運営を手掛ける会社です。同社は設計から許認可、設置、電力系統への接続まで一貫して管理し、リースや地域共同の太陽光プラン(コミュニティソーラー)などの形で電力供給サービスを提供しています。

主要な顧客層はニューヨーク州・ニュージャージー州の商業ビルや物件所有者を中心に、個人住宅や建築業者、屋根業者、太陽光施工会社など幅広く想定しています。同社の収益は自ら所有・運営する太陽光システムをホスト顧客の敷地に設置してリース料や電力の売却(ネットメータリング契約など)で得る仕組みが中心で、税制優遇や電力販売収入も収益源となっています。

事業はシステムの企画・設計・許認可・施工・維持管理、リースや電力販売等の契約、そして顧客対応・アフターサービスの三分野で構成しています。同社は外部の設計・製造・施工業者(主要パートナーにRED)と協働して案件を進め、顧客ごとにカスタマイズした契約形態と手厚い顧客対応で差別化を図っています。

経営方針

同社は短期的に事業基盤を整えるために外部資金の獲得を成長戦略の中核に据えています。経営陣は今後12か月で最低でも100万ドル、最大で500万ドルの資金調達あるいは同等のライセンス/開発契約による前払金・保証ロイヤリティの獲得を目指しています。現在の業績は未成熟で、2023会計年度の売上は約4,000ドル、当期純損失は186,650ドル、累積赤字は約1,480万ドル、2023年4月30日時点で現金は0ドル、運転資本不足は831,033ドルとなっており、監査人から継続企業に関する意見が出されていますが、同社は既存の受注やCommunity Solar契約(Cube Smart向けに追加で6.6百万ドル、既報3.9百万ドルを合わせて25年で約9.9百万ドルの収益見込み)を足がかりに資金調達と収益化を進めることで事業継続を図る方針です。

重点投資分野はコミュニティソーラーを中心とした太陽光発電システムの開発・管理と、それを支えるマーケティングおよび人材採用です。同社は設計・製造・設置を担う外部業者を活用しつつ、顧客対応やリース調整、電力の売買契約(ネットメータリング)などの管理業務を自社の主たる価値提供と位置づけています。差別化策としては、外部デザイナー(RED等)による個別設計を取り入れた「カスタマイズ可能なシステム」と、契約面での柔軟な資金調達メニューやアフターサービスの個別化を掲げており、電力単価が高くインセンティブのあるニューヨーク・ニュージャージーの商業ビルや集合住宅オーナーを主要ターゲットにしています。

新市場開拓と事業拡大については、既存の受注案件の完成と並行して新たなリース契約・地域展開を進める計画です。過去の開拓スケジュールでは複数州への拡大を見込んでおり、現在はニューヨークとニュージャージーで少なくとも四件のソーラーリース案件(BellportやNorth Bergenなど)を開発中です。短期的施策としてはオンライン・オフライン双方での積極的な広告展開、コミュニティソーラー案件の営業強化、必要人員の採用を掲げており、資金調達が確保されればこれらのプロジェクトを着工・完了させ、長期の収益契約へつなげることを目指しています。

技術革新への取り組みは設計面での差別化と知的財産の保護を中核にしています。同社はREDらとの協業で独自設計の導入を進め、将来的には特許等による参入障壁構築を目指す一方、現時点で特許は保有しておらず過去に取得した無形資産は償却・減損されているため、技術投資は段階的に進められます。また、研究開発や設計人材は資金制約下でもエンジニアやコンサルを外部資金で維持する方針で、製造・物流は第三者に委ねることで初期投資を抑えつつ、運用面でのノウハウ蓄積とサービス品質向上を図る計画です。