GLOBAL PAYMENTS INCGPN

時価総額
$174.3億
PER
決済テクノロジーと加盟店向けソフトの大手。クラウド型POSや統合・組み込み決済、カード処理サービスを展開。2023年に約42.7億ドルの大型買収。2024年に約10億ドルで事業売却。米州・欧州・アジア太平洋で展開。

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企業概況
111文字)
業績概況
テーマ
1項目)
ブランド
1項目)
ライバル企業
5社)
同業種の日本企業
4社)

事業内容

GLOBAL PAYMENTS INCは、店舗やオンラインでのクレジット・デビットカードや各種デジタル決済を仲介する決済テクノロジー企業です。同社は加盟店向けに決済処理、決済端末や販売時点管理(POS)ソフト、決済の安全対策やデータ分析といった一連のサービスをワンストップで提供しています。世界各地で事業を展開し、対面取引からECや組み込み型の決済までカバーしています。

同社の主要顧客は小規模から中堅の店舗、選ばれた中堅・大手企業、金融機関やフィンテック企業など多岐にわたります。収益は取引金額に対する一定割合や1件ごとの手数料が中心で、加えてソフトウェアのサブスクリプションやライセンス料、端末レンタルや付帯の専門サービス収入も重要な収入源になっています。

同社の事業は大きく加盟店向けのMerchant Solutionsとカード発行支援のIssuer Solutionsに分かれます。加盟店向けでは店舗用端末と業務管理ソフト、組み込み型の決済機能や決済ネットワーク処理を組み合わせて提供し、発行側ではカードプログラムの立ち上げ・運営、会員管理、ロイヤリティ交換やプロフェッショナルサービス、ソフトウェアのサブスクリプション収入を担っています。

経営方針

同社は持続的な収益拡大と収益性改善を成長の柱としています。2024年の連結売上高は約101.1億ドルに達しており、早期に事業構造をスリム化して効率を高めるための大規模な変革を進めています。具体的には、2027年上半期までにトランスフォーメーション施策で年間6億ドル超の運転利益のランレート効果を生み出すことを目指しており、不要資産の見直しや一部事業の売却(例:AdvancedMDの売却で約10億ドルの取引、Gaming事業の売却約4億ドル)などで資本配分を最適化しています。

同社は成長投資の重点をソフトウェア主導の決済ソリューションとプラットフォーム強化に置いています。具体的には、クラウドベースのPOS(販売時点情報管理)や業種特化ソフトの拡充、組み込み型の決済(外部システムに決済機能を組み込む仕組み)や発行者向け処理サービスの強化に投資しています。差別化は、自社で保有するソフト群と広範な直販・パートナー経路を組み合わせる点にあり、導入から運用まで一貫したサービスを提供して顧客の定着を図っています。

新市場開拓や事業拡大は買収と提携を通じて加速しています。代表例がEVO買収(買収対価約42.7億ドル)で、これにより米州・欧州でのプレゼンスを強化し、中堅〜大規模の法人向けソリューションを補完しました。今後も地域別の成長ポテンシャルを勘案してボルトオン買収や合弁・提携を追求するとともに、資本政策面では株主還元(自社株買い枠の拡大=上限を25億ドルに引き上げ、2024年末時点で約18.5億ドル分の残高あり)と配当(2025年3月支払予定で1株当たり0.25ドル)も併せて実行しています。

技術革新では既存プラットフォームのクラウド移行と新製品開発を柱にしています。同社は基盤のクラウド化で処理速度や市場投入までの時間を短縮し、運用コストの低減を狙っており、Geniusと名付けた統一POSのグローバル展開を2025年末までに完了する計画です。加えて、情報セキュリティと運用の安定性に注力しており、取締役会傘下の技術委員会やCISO(最高情報セキュリティ責任者)による監督体制を整えて、製品開発と安全対策を同時に推進しています。