- 米国企業
- GigCapital7 Corp.
GigCapital7 Corp.GIG
事業内容
GigCapital7 Corp.は特別買収目的会社(SPAC)として新規株式公開(IPO)で資金を調達し、最適な企業との合併・買収を通じて公開企業をつくることを目的にしています。同社は経営陣の経験と幅広い人脈を活かし、候補先の発掘から取引の実行、買収後の企業価値向上のサポートまで関与しています。
買収完了前は自社の製品や営業による売上はほとんどなく、主な関係者はIPOに参加した投資家やスポンサー、ターゲット候補の企業です。同社はIPOで集めた資金を信託口座で保有し、買収やその後の事業運営によって投資家にリターンをもたらすことを目指しています。
同社は固定の事業セグメントを持たず、代わりに経営支援やデュー・ディリジェンス、資本市場へのアクセス提供、M&A実行支援といった「サービス群」を提供しています。特にテクノロジー、サイバーセキュリティ、医療機器、半導体、環境技術などの中堅企業を重点的に選定し、買収後の3〜5年での成長実現を目標にしています。
経営方針
同社は、投資先企業との「初回事業結合(ビジネスコンビネーション)」を通じて株主価値を創出することを目指しています。具体的には2024年8月のIPOで2億ドル(20,000,000ユニット)を調達しており、同資金を主に信託口座に保管して対象企業の取得資金や取引に伴う手続費用に充てる計画です。初回事業結合は上場から21か月以内に実行することが求められており、実行時点で対象企業の公正価値が信託口座残高の少なくとも80%相当であることを基準の一つにしています。
同社は投資の重点分野として、技術・メディア・通信(TMT)、人工知能・機械学習、サイバーセキュリティ、医療技術(MedTech)、半導体、並びに持続可能性に関わる分野を掲げています。差別化の核は経営陣の実務経験と人脈であり、経営陣は30年以上の市場経験を持ち、最近8年間はSPACスポンサーとして複数の取引を手がけてきた点を強みにしています。対象は「収益基盤を持ち、市場で差別化された技術や製品を保有する中堅企業」を優先し、未収益の早期段階企業は原則対象外とする方針です。
新市場開拓や事業拡大に関しては、単独の買収だけでなく、買収後に公開会社としての資本アクセスを活用して追加の成長資金を投入することを想定しています。同社は買収候補を国内外で探索し、現地訪問や書類調査、経営陣との面談などを通じた詳細なデューデリジェンスに資金を割り当てる計画であり、場合によっては追加の自己資本や債務を組み合わせて取引を構成します。買収の条件や関連当事者取引については、独立した外部の公正意見取得を想定しており、買収後は3~5年の支援期間を前提に経営改善やM&Aによる規模拡大を支援します。
技術革新への取り組みは、買収先がデジタル化や自動化を競争優位とすることを重視する形で具体化しています。クラウドやデータ分析、大規模データ活用、認知技術などを推進する企業を選定し、買収後は経営陣のノウハウを通じて製品開発やオペレーション改善、セキュリティ対策の強化を図ります。ワラントの行使価格は1株あたり11.50ドルと定められており、資本政策の柔軟性を保ちながら技術投資と市場拡大を両立させることを目指しています。