Greenbriar Sustainable Living Inc.GEBRF

時価総額
PER
商業・住宅・産業用不動産と再生可能エネルギー開発の新興企業。太陽光発電・蓄電システムや住宅開発プロジェクトを展開。2020年8月のCaptivaとのオプション・JV契約や2009年9月のTSXV上場歴。北米展開。

事業内容

Greenbriar Sustainable Living Inc.は北米で商業・住宅・産業用不動産と再生可能エネルギー関連のプロジェクトを取得・開発・運営・売却する事業を行っています。主力は住宅開発プロジェクト(例:Sage Ranch)と太陽光発電などのエネルギー開発(例:Montalva Solar Project)で、発電所や送配電、蓄電設備の整備を通じて付加価値を高めています。

同社の主要な顧客は完成した住宅の購入者や発電した電力の買い手で、収益は住宅の売却収入と電力の販売収入から見込んでいます。プロジェクトはまだ初期段階が多く、大規模な建設資金や外部からの投資・共同事業に依存している点が収益構造の特徴です。

事業は大きく不動産開発と再生可能エネルギー開発の二本柱で、前者はインフラ整備や住宅建設、後者は発電所や蓄電・送電設備の取得・建設・運営を含みます。加えて、共同開発契約や子会社を通す持株会社構造でプロジェクトを進め、完成後は売却や長期的な電力販売でキャッシュフローを創出する計画です。

経営方針

同社は不動産開発と再生可能エネルギー事業を両輪とする成長を目指しています。具体的にはカリフォルニア州のSage Ranch住宅開発とプエルトリコのMontalva太陽光プロジェクトを事業の中核とし、まずは両プロジェクトを建設・稼働段階へ進めることで収益化を図る方針です。2024年に非流動資産へ約C$2.9Mを追加投資し、同年末の非流動資産残高は約C$18.47Mとなっている一方で、2024年通期の損失は約C$5.14Mでした。同社は将来の利益を社内に留保する方針で、当面は配当を予定しておらず、プロジェクトの着工・融資確保を優先しています。

同社が重点投資する分野は土地造成を伴う住宅開発と太陽光+蓄電池を組み合わせた発電事業で、差別化は「居住空間と自前の再エネ供給を組み合わせる統合型開発」にあります。事業化に向けた具体的施策として、開発関連費用は資産計上して事業開始後にPPA(電力販売契約)期間で償却する会計処理を採用し、プロジェクト・ファイナンスの獲得を目標にしています。経営インセンティブもプロジェクト達成に連動しており、資金調達成果に応じたボーナス条項(例:US$2,000,000以上のエクイティ調達で支払対象となるUS$250,000のボーナス、Montalvaの主要マイルストーン達成でUS$1,950,000の開発完了ボーナス等)により経営陣と利害を一致させています。

事業拡大に関しては北米市場での案件化を優先し、既にカナダ本社、カリフォルニア、プエルトリコに事業拠点と資産を有していることを活かして新規案件や共同開発先を探ります。資金調達手段としてはエクイティ発行やプロジェクト単位の売却、または戦略的パートナーとの合弁を想定しており、キャッシュフロー面では共同事業の清算に関する合意に基づいてCaptiva社へ支払うUS$5,591,588の返済(48回の月次払い、月額US$116,491、2024年7月1日開始〜2028年6月1日終了)が経営計画に影響します。これらはすべてマイルストーンベースでの資金繰りを前提とした計画です。

技術面では自社での研究開発や特許保有は行っておらず、既存の太陽光発電設備や蓄電池、送配電の標準技術を採用して事業を組み立てる方針です。技術革新への取り組みとしては、設備の最適設計やエネルギー管理を外部の専門事業者やエンジニアリングパートナーと連携して進めること、並びに企業統治面での改善に注力しています。2024年に財務報告の内部統制で重大な欠陥が判明したため同社は是正措置を実施予定であり、同時に正式な情報セキュリティ体制の整備も進め、事業拡大に伴う運用・技術リスクの低減を図っています。