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EOG RESOURCES INCEOG
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事業内容
EOG Resources, Inc. は主に米国を拠点に原油、天然ガスおよび天然ガス液体(NGL)の探鉱・開発・生産と販売を行う独立系のエネルギー企業です。同社はシェールを含む主要生産盆地での掘削と生産効率の向上を通じて資源を取り出し、商業化して収益化しています。
同社の主要な顧客は製油所やガス処理業者、電力会社、商品トレーダーなどで、生産した資源の販売が収益の中心です。原油や天然ガスの市場価格が収益に大きく影響するため、同社は価格変動に備えてヘッジ取引を行い、取引先の支払能力やパイプラインなどのインフラ状況も収益に影響します。
同社は事業を米国、トリニダードおよびその他国際地域に分け、製品は原油・コンデンセート、天然ガス、NGLに大別されます。生産に加えてガスの集荷・輸送・処理や販売機能も手がけ、同時に規制や気候変動対応、排出削減技術の導入といった課題にも取り組んでいます。
経営方針
同社は、安定した株主還元と堅実な成長の両立を目指しています。具体的には取締役会が2024年11月に買戻し枠を最大100億ドルに引き上げるなど、配当と自社株買いを通じたキャッシュ還元を重視しており、事業のキャッシュフローを優先的に設備投資と株主還元に振り向ける方針です。時価総額は2024年6月時点で約715.9億ドル、発行済株式数は約5.54億株(2025年2月時点)といった規模の中で、価格変動に対するヘッジを活用しつつ、財務の健全性を保ちながら成長投資を行うことを目指しています。
重点投資分野としては、米国内の主要産地を軸に高収益の掘削・開発へ資本を集中させる戦略を取っています。同社は低コストでの生産効率向上を差別化の源泉と考えており、運転コストの削減や井戸あたりの回収量向上により、年次レビューで未開発埋蔵量(PUD)を約79百万バレル換算で追加するなど埋蔵量の増強を図っています。また、安全・人材育成や現場の技術共有にも投資し、技術力で大手と競合する際の優位性を確保しようとしています。
新市場開拓や事業拡大では、選択と集中を優先し、不要な国・地域からの撤退を進める一方で、トリニダード等の既存海外資産には継続的に取り組んでいます。買収などで追加の埋蔵量を確保できなければ将来のキャッシュフローに影響が出るため、同社は慎重に追加資産の獲得を模索すると同時に、余剰資金は株主還元や高リターン案件への再投資に充てる方針です。また、コモディティ価格の変動に備えるヘッジ戦略を用いることで、収益の安定化を図っています。
技術革新への取り組みとしては、二酸化炭素の回収・貯留(CCS)を含む低炭素技術の実証プロジェクトに着手しており、これらを将来的な排出削減や規制対応の柱にすることを目指しています。同社は「エタン回収」の選択により可採価値を高めるなど処理・販売面の最適化も進めており、井戸性能予測や運用デジタル化、サイバーセキュリティへの投資も強化しています。ただしCCSや排出計測には技術的・規制的な不確実性があることを認識しており、目標達成には追加の投資や外部環境の整備が必要であると明示しています。