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CONSOLIDATED EDISON INCED
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事業内容
Consolidated Edison, Inc.はニューヨーク州を中心に電力・ガス・蒸気の配給を行う持株会社で、主に都市部向けにエネルギーを安定供給する事業を展開しています。同社は配電網の維持・改修に加え、送電プロジェクトへの投資やインフラ整備にも注力しています。
同社の顧客はニューヨーク市や周辺地域の住宅、商業施設、工場など幅広い需要家で、収益の多くは規制された料金収入に基づく安定した電気・ガス・蒸気の供給から生まれます。加えて、送電事業や再生可能エネルギー・蓄電などのクリーンエネルギー関連投資が補完的な収入源になっています。
事業は大きく、ニューヨーク向けの電気・ガス・蒸気配給を担う部門、オレンジ・アンド・ロックランドの電気・ガス部門、そして送電プロジェクトを扱う部門に分かれます。加えて、再生可能エネルギーの開発や蓄電池、エネルギーサービスや省エネプログラムなどを通じて、供給の安定化と脱炭素化に向けた取り組みを進めています。
経営方針
同社は投資家に対して、規制事業と送電事業の収益成長を通じた配当の継続的な成長を目指しています。2024年の年次報告では、同社の普通株の非関連投資家保有時価総額は約308億ドルと開示されており、発行済株式数は2025年1月31日時点で346,711,639株です。規制会計に基づく差延費用として2024年末時点で約52.6億ドルの規制資産と約49.8億ドルの規制負債を抱えていることを公表しており、こうした規制メカニズムを通じた安定的な収益確保を成長戦略の土台にしています。
投資の重点分野は、電力・ガス・蒸気の配給網の信頼性・耐久性向上とクリーンエネルギーへの移行です。同社は送配電網の更新や老朽設備の置換、停電対策の強化に資本を配分するとともに、スマートメーター(先進計器)や顧客サービスシステムの導入を料金プランに組み込むなど、運用効率と顧客利便性の改善を進めています。差別化点としては、規制事業の安定性を活かしつつ、Con Edison Transmissionを通じた送電プロジェクト投資やクリーンエネルギー事業への直接出資・共同事業で収益源を多様化している点が挙げられます。
新市場開拓と事業拡大については、同社は送電ネットワークの開発や再生可能エネルギー事業の拡大を積極的に進めています。具体的には、送電プロジェクトへの出資や共同事業、税制優遇を活用するタックスエクイティ方式による再エネ案件への関与、開発案件の譲渡(デベロップ&トランスファー)といったスキームで事業領域を広げています。また、一部の資産(例:Mountain Valley PipelineやHoneoyeへの投資)については戦略的選択肢を検討しており、ポートフォリオの最適化により将来の成長機会を模索しています。
技術革新への取り組みでは、同社は送配電のデジタル化と需要側の管理技術を推進しています。スマートメーターや顧客向けデータシステムの導入により需給の見える化と効率化を図る一方で、電力系統の安定化に寄与する蓄電や分散型電源の統合、サイバーセキュリティ強化といった技術投資にも注力しています。こうした技術投資は、規制当局との協調を前提に段階的に実行され、信頼性と環境対応の両立を通じて長期的な株主価値の向上を目指しています。