DENISON MINES CORP.DNN

時価総額
$24.5億
PER
ウラン探査・採掘・製錬の有力企業。ホワイトメサ製錬所での代替フィード処理と鉱山開発を展開。2004年6月のモンゴル資産売却と2005年のユタ州TonyM鉱区落札、初回支払100万ドル。米国・カナダ・モンゴルで展開。

事業内容

Denison Mines Corp.は、主にウランの探査と開発を行うカナダの鉱山開発会社です。同社はサスカチュワン州アサバスカ盆地などの高品位ウラン鉱床を中心に権益を保有し、資源評価から採掘計画や許認可取得に向けた開発作業を進めています。

同社は現時点で大規模な商業生産段階に入っておらず、売上は限定的です。収益は共同開発パートナーからの出資や資産売却、鉱区に対する権利金や将来のウラン販売に備えた契約などで構成されており、将来は原子力発電向けのウラン販売が主な収入源となる見通しです。

事業の中身は大きく分けて探査・資源評価、鉱床の開発と許認可取得、そして共同事業による資金・技術の組合せの三本柱です。同社は自ら掘削や地質調査を行って資源量を拡大すると同時に、共同事業者と権益を共有して開発リスクを分散し、段階的に資産価値を高める戦略を採っています。

経営方針

同社はカナダのアスブラカ盆地を主軸に、未開発の高品位ウラン資産を開発して事業化することで中長期的な株主価値の向上を目指しています。具体的には主要開発プロジェクトの経済性を確定させるために、実行可能性調査(FS)の完了と法的許認可、環境影響評価の取得を優先課題とし、商業生産の開始を2020年代中盤をめどに目標としています。なお開発・探査フェーズでは年間で数百万ドルから数千万ドル規模の資本支出を想定しており、段階的にリスクを低減させていく計画です。

同社は重点的に投資する分野を明確にしています。最優先は鉱床の追加評価と資源のアップグレードで、現地での地表・地中探査、空中物理探査、掘削(年間で数千メートル規模の掘削計画を想定)に資金を配分しています。同時に、事業推進の差別化戦略として、アスブラカ地域での高品位鉱床への技術的ノウハウと現地運営経験、そして先住民や州当局との協働関係を重視し、許認可を含む実務の遂行力で他社と差をつける方針です。

新市場開拓や事業拡大については、単に鉱山を掘るだけでなく販売面での安定化を図る方針です。具体策として長期のオフテイク(購入)契約やユーティリティーとの交渉を進め、将来的な販売量の一部を事前に確保することで価格変動リスクを抑えることを目指しています。また、必要に応じて戦略的パートナーと共同出資や資本提携を行い、資金調達とリスク分散を図る計画で、買収候補の評価や周辺有望地の追加取得も継続的に検討しています。

技術革新への取り組みでは、探査精度と生産効率の向上に向けたデジタル化・新技術の導入を進めています。具体的には最新の地球物理測定や解析ツールの採用、採鉱・選鉱工程の最適化、環境モニタリングや尾鉱管理に関する技術の導入を通じてコスト低減と環境負荷の最小化を図る方針です。加えて、現地コミュニティや先住民との協定に基づく社会的な受容性確保を技術面と運営面の両輪で進めることを重視しています。