DraftKings Inc.DKNG

時価総額
$310.3億
PER
スポーツベッティングやiGamingを主軸とするエンタメ・ゲーミングの最大手。スポーツブック、iGaming、DFS、デジタル宝くじ仲介プラットフォームを展開。2011年創業、2024年5月のデジタル宝くじ仲介企業買収、12月のベッティング技術企業買収。米国中心に欧州やその他地域で展開。

ランドスケープPowered by 会社四季報オンライン

企業概況
112文字)
業績概況
テーマ
1項目)
ブランド
ライバル企業
2社)
同業種の日本企業
1社)

事業内容

DraftKings Inc.はオンラインでスポーツベッティング、オンラインカジノ(iGaming)、日替わりファンタジースポーツ(DFS)、そしてデジタル宝くじ仲介といったゲーム・エンタメサービスを運営しています。同社の主力はスマホアプリとウェブを通じた実際のお金を扱うゲームで、ユーザーが賭けや課金を行うことで収益を生み出しています。

同社の主要な顧客は個人のプレーヤーやスポーツ観戦を好むユーザーで、ユーザーはベット額やゲーム内課金を通じて支払いを行います。収益のほとんどはApple App Store、Google Play、伝統的なウェブサイト経由で得られ、配信に対してAppleやGoogleは収益分配を取っていません。

同社はもともとDFSで成長し、その後スポーツベッティングとiGamingを拡大、2024年のJackpocket買収でデジタル宝くじ仲介を事業に加えています。各製品は共通のアカウント管理とウォレットでつながっており、ユーザーは同じ口座で複数サービスを利用できます。また、独自の技術やデータ、特許や著作権などの知的財産に投資して新機能や顧客維持を図っています。

経営方針

同社はユーザー基盤と収益の継続的な拡大を目指しています。具体的には、既存のスポーツベッティング、オンラインカジノ、日替わりファンタジー、デジタル宝くじ代行といった複数の事業を相互に活用して一人当たりの顧客生涯価値を高めることを掲げており、収益の季節変動(第4四半期にNFLやNBAの重なりで利用が増える)を踏まえた上で年間の成長を追求しています。財務面では、2024年12月31日時点で現金等が約$1.3 billionあり、非関連株主保有の株式評価額は2024年6月28日時点で約$16.6 billionといった規模感を背景に、今後も成長投資を行っていく姿勢を示しています。

同社はプロダクトとマーケティングおよび顧客体験に重点投資することで差別化を図っています。具体的施策としては、アカウント管理と統合ウォレットの内製化によりユーザーが複数プロダクトを行き来しやすくすること、データサイエンスや機械学習を用いたレコメンデーションやコンテストの最適化アルゴリズムで利用率向上を狙うこと、知的財産の保護と特許取得で独自性を守ることを挙げています。加えて、プロモーションやロイヤルティ施策は顧客別の回収見込みや生涯価値を基に最適化しており、投資対効果を重視した獲得戦略を取っています。

同社は外部成長を含む新市場開拓を積極的に行っており、買収を通じた事業拡大を一つの柱にしています。直近では2024年5月にJackpocketを総額約$773.1 millionで買収しデジタル宝くじ代行分野に参入、同年12月にはSimplebetを買収してライブベッティング関連の技術や商品を取り込みました。こうしたM&Aに加え、各州や国ごとの規制対応が可能な技術のカスタマイズやリーグ/チームとの提携強化で許認可市場への展開を進めており、資金面では必要に応じて株式や債務による調達を行う方針を示しています(2025年2月12日時点の発行済株式はClass Aが489,956,221株、Class Bが393,013,951株)。

同社は技術革新を競争優位の核と位置づけ、重要な機能は内製で持つ方針を取っています。具体的には、統合アカウントとウォレット、決済情報の安全な保管と複数決済プロセッサーへの冗長ルート、機械学習を用いた利用者向け画面の最適化やリスク管理アルゴリズムの導入を進めています。セキュリティ面でも専任のセキュリティ運用チームや最高情報セキュリティ責任者(CISO)主導の運営委員会、年間レビューされるインシデント対応計画および外部専門家との連携を整備しており、技術面・運用面の両方で堅牢性と迅速な改善を図っています。