DigitalBridge Group, Inc.DBRG

時価総額
$27.8億
PER
デジタルインフラ投資の最大手。データセンター、セルタワー、ファイバー、エッジ等へのファンド運用を展開。2024年12月31日時点でFEEUM355億ドル、2024年に90億ドルの資金調達。米国・欧州・アジア中心に展開。

事業内容

DigitalBridge Group, Inc.はデジタルインフラに特化したグローバルな投資運用会社です。 同社はデータセンターや携帯基地局、光ファイバーやエッジ設備など、モバイルやクラウドを支える物理的なインフラやそれを運営する事業会社に資本を投下し、これらを育てて価値を高めることで収益を上げています。

同社の主要な顧客は公的・私的年金、政府系ファンド、資産運用会社、保険会社、大学基金などの機関投資家で、こうした投資家から資金を預かって運用報酬を得ています。 収益は管理報酬や成功報酬(パフォーマンスフィー)、加えて同社自身の投資からの配当や売却益が柱になっています。

事業は複数の運用戦略に分かれており、主力は資産の価値向上を目指すバリューアップ型ファンドです。 ほかに、長期的な安定収益を狙う中核株式投資、通信・インフラ企業向けのプライベートクレジット(融資等)、上場株式を使った流動性の高い戦略、そして中堅市場向けのインフラ投資プラットフォームを展開し、投資先の成長やリスク管理を通じて収益最大化を図っています。

経営方針

同社は資産規模(FEEUM)を拡大し、投資マネジメント事業からの安定収益を強化することを成長の中核目標としています。具体的には2024年末で手数料収入の基礎となる「Fee earning equity under management」を355億ドル(約3兆9千億円)にまで積み上げ、同年はシリーズ型の主要ファンドや共同投資ビークルを通じて90億ドルの資本調達を行いました。財務面では2024年に残存する7,800万ドルの高利率シニアノートを償還して年間約450万ドルの金利費用削減を実現するなど、レバレッジ管理による資本効率の改善も目指しています。

重点投資分野はデジタルインフラ全般で、データセンター、携帯基地局や光ファイバー網、小型基地局(スモールセル)、エッジインフラなどを対象としています。差別化の核はセクター特化の運用ノウハウと、エクイティ、クレジット、上場・流動性戦略を組み合わせた一貫したソリューション提供にあります。同社はバリューアド型のDBPシリーズを旗艦としつつ、コア長期資産を狙うSAF、デジタル分野向けのプライベートクレジット、流動性のある株式戦略、さらに中堅市場向けのInfraBridgeを運用しており、投資先の資産品質と顧客の信用力に基づく厳格な審査と、ダウンサイド保護を重視した債務・資本構成の設計を行っています。加えて、運用者自身がファンドに資本をコミットすることで投資家との利害整合を図っています。

新市場開拓や事業拡大では、地理的な拡大と商品ラインの多様化を同時に推進しています。欧州、アジア、ラテンアメリカなど海外市場での事業展開を強化するとともに、InfraBridge買収のように中堅インフラ領域への進出を進め、既存の旗艦ファンドの新シリーズを立ち上げることで追加の資金調達を目指しています。さらに投資機会の拡大に向けて、シード投資や共同投資を含む自社バランスシートの活用、別途運用口座やストラクチャード商品といった新しい商品設計にも取り組んでおり、投資家の多様なニーズに応えることを目指しています。

技術革新への取り組みは投資先の成長ドライバーを意識したもので、人工知能の活用拡大、5G展開、クラウド移行といった需要の増加を捉えたエッジやAI向けのデータセンターへの投資を重視しています。併せてポートフォリオ企業の運用改善やサイバーセキュリティ、そして環境・社会・ガバナンス(ESG)対応の強化に資本と組織資源を振り向け、インフラ資産の稼働信頼性と長期的な収益性を高める取り組みを進めています。