- 米国企業
- COMSTOCK RESOURCES INC
COMSTOCK RESOURCES INCCRK
事業内容
COMSTOCK RESOURCES INCは、米国本土の陸上で天然ガスと原油の探査・開発・生産を主力とする独立系の上流企業です。同社は自社で掘削や生産設備の管理を行い、採取した天然ガスや原油を市場に供給しています。
収益は主に生産の販売から得ており、販売価格は月初の指標価格、日次のスポット、固定価格などの契約形態で決まります。同社は複数の大口買い手や中流事業者と契約しており、上位顧客が売上の一定割合を占める一方で、他の買い手にも販売して収益の多様化を図っています。
事業はテキサス州やルイジアナ州などの開発済み・未開発のリース地を保有して掘削・生産を行う上流部門と、集約・処理・輸送を第三者と結ぶ中流的な取り組みを活用する運用で構成されています。同社は成長のために資産買収を検討しつつ、価格変動に備えた販売契約やリスク管理を取り入れて事業を運営しています。
経営方針
同社は慎重な財務運営を前提に、キャッシュフローと生産・埋蔵量の着実な成長を目指しています。具体的には、2024年に50本(純42.9本)の掘削を行い、同年の生産をSEC価格前提で101%(代替価格前提で170%)置き換える成果を出しました。長期的には、同社が特定した2,658か所(純1,350か所)というドリリングロケーションの在庫により「数十年分」の掘削余地を確保しており、2025年は西部Haynesville/Bossierで追加の井戸を約20本掘削する計画です。資金面では、2025年は主に営業キャッシュフローで開発・探査を賄い、バランスシート保護を優先する保守的な運営を目指しています。
投資の重点は高収益が見込めるHaynesvilleおよびBossierの在来層に置かれており、差別化策としては井戸の横方向延長や「ホースシュー」井の導入などで採算を改善しています。2024年の掘削で平均ラテラル長は約10,759フィート、在庫平均は約9,603フィートと長尺化を進め、短い2本分を1本の長尺井に置換するホースシュー手法は現在113か所のロケーションに拡大しています。さらに同社は埋蔵量の98%を自社で操業しており、操業者としてコスト管理や掘削・リフト計画、販売のコントロールを強化している点で競合と差別化しています。商品価格変動対策としてはヘッジを活用しており、2025–26年分で約315.7 Bcfを平均$3.49/MMBtuでスワップ、約175.2 Bcfを平均床$3.50・天井$3.99のコラートでヘッジしているほか、2026年分に47.5 Bcfのコラート(天井平均$5.05、床$3.50)を追加しています。
事業拡大は主に土地取得と買収、及び探査の組み合わせで進めています。同社は開発と未開発を合わせて広大な権益を保有しており(開発地は総面積約458,238エーカー、未開発は約762,481エーカー、純口径ベースの数値も公表)、積極的なリース活動とターゲットを絞った買収で埋蔵量と掘削在庫を増やす方針です。過去数年で東テキサスの新興プレイで多数の探査井が成功しており、同社は今後も条件が良ければ有利な条件での取得を模索します。一方で明確なリスク管理も掲げており、約30億ドルの長期負債や変動金利借入の存在を踏まえ、借入や買収の条件次第では資本構成を慎重に維持するとしています。
技術革新と運用改善、そしてESGやサイバー対策にも取り組んでいます。環境面ではメタン排出に関する第三者認証(MiQ)を取得し、操業する全天然ガス生産を認証しているほか、可能な限り掘削・完了作業で軽油ではなく天然ガスを用いる、長尺井とマルチウェルパッドで地上のフットプリントを小さくする等の具体策を採っています。情報セキュリティは経営リスク管理の一部として組み込み、第三者による脆弱性診断と監査、ネットワーク監視、従業員向け教育、事案発生時のインシデント対応計画を整備しており、IT責任者はエネルギー・通信分野で20年以上の経験を有しています。