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CHIPOTLE MEXICAN GRILL INCCMG
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事業内容
CHIPOTLE MEXICAN GRILL INCは、主にブリトーやブリトーボウル、タコス、ケサディーヤ、サラダなどを中心としたファストカジュアル業態の飲食店チェーンを運営しています。同社は「Food with Integrity」を掲げて、責任ある調達や人工の着色料・保存料を使わない食材で調理したメニューを提供しています。
主要な顧客は店舗で食事する一般消費者で、収益の大半は同社が直営する店舗での飲食売上から得ています。同社はモバイル注文や配達などのチャネルも拡大しており、個別の顧客が売上の10%以上を占めることはありません。
事業は報告上ほぼ米国の単一セグメントとして管理され、国内は十の地域に分けて運営しています。同社は2024年末時点で約3,644の米国直営店舗と82の国際店舗を保有しており、メニューと店舗運営の強化に加えて食材調達や店舗向けの技術投資にも力を入れています。
経営方針
同社は堅調な店舗成長を軸に売上拡大を図っています。2024年は総売上が約113.1億ドル(前年から14.6%増)に達し、米国で3,644店、国際展開で82店を運営しています。2024年の既存店売上は前年から7.4%増加し、2025年は既存店売上の伸びを「低〜中位の一桁台」と見込んでいます。出店ペースも積極的で、2024年に304店を新規開店、2025年は約315〜345店の会社運営店を開く見込みであり、新規店の少なくとも80%に「Chipotlane」(ドライブスルー型の受け取りレーン)を導入する計画です。つまり、同社は店舗拡大と既存店の稼働改善を同時に追求しています。
資本配分と差別化の面では「食の品質」と株主還元の両立を図っています。食品面では「Food with Integrity」を掲げ、責任を持って育てられた肉や生産者基準に合う野菜を重視することでブランド差別化を図っています。資本面では現金配当は行わず、利益は事業投資と自己株買いに振り向ける方針で、2024年第四四半期だけで約553万株を平均59.83ドルで買戻しました。さらに12月に追加で3億ドルの買戻し枠を承認しており、自己株買いを主要な株主還元手段としています。
国際展開と事業拡大はライセンスモデルを主体に進めています。2024年には中東でクウェートとドバイに初のライセンス店が開店し、今後も地域パートナーと協業して国際ライセンスを拡大する計画です。国内ではChipotlane採用を増やすことで利便性を高め、デジタル販売の取り込みや即時需要への対応を強化することで店舗当たりの取引数を増やす戦略をとっています。さらにベンチャー投資の枠組み「Cultivate Next Fund」を最大1億ドルで設け、2024年末時点で約6,300万ドルを出資しており、戦略的投資で将来の成長領域を確保しています。
技術革新には積極的に投資しており、デジタルチャネルの拡大と店内の生産性向上を両輪で進めています。2024年の食品・飲料売上におけるデジタル比率は35.1%に達しており、注文や受け取りのオンライン化を進めることで利便性を高めています。調理や作業の自動化では二面式グリルや自動野菜スライサー、Hyphenによる自動組み立てライン、自動アボカド処理機「Autocado」などを試験・導入中で、関連するHyphenや自動運転機器のNuro、その他自動化企業への出資も行っています。これらは人手不足やコスト圧力に対する対応策であり、同社は技術投資で生産性と顧客体験の両立を目指しています。