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CIENA CORPCIEN
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事業内容
CIENA CORPは、通信ネットワーク向けに大容量の光伝送装置やルーティング・スイッチング機器、ネットワーク制御や自動化を担うソフトウエア、そしてそれらの導入・運用を支えるサービスを開発・販売しています。同社の主力は光ネットワーク機器とネットワークの自動化・監視機能を持つソフトウエア群で、顧客のネットワーク効率化と新サービスの迅速な提供を支援しています。
主要顧客は地域〜国際規模の通信事業者、クラウド/データセンター事業者、ケーブル事業者、海底ケーブル運営者に加え、大規模企業や政府機関など多様です。同社はハードウェア販売のほか、ソフトウエアのサブスクリプションや保守、システム統合やマネージドサービスで収益を上げており、少数の大口顧客が売上に占める割合が大きい点が特徴です。
事業は大きくネットワークプラットフォーム(光伝送とルーティング/スイッチング)、プラットフォームソフトと分析、Blue Planetと呼ぶ自動化ソフトおよびグローバルサービスに分かれています。同社はハードとソフトを組み合わせて構築・運用・改善の各段階を支援し、特にソフトウエア比率の拡大とネットワーク自動化の普及を成長戦略の柱としています。
経営方針
同社は中期的にネットワーク装置の伝統的なハードウェア事業に加え、ソフトウェアとサービスの売上比率を高めることで成長を図っています。財務面では研究開発費を積極的に投じており、2024年度の研究開発費は約7.7億ドル、総営業費用は約15.5億ドルといった水準で、技術優位性の維持に重点を置いています。一方で売上は上位顧客に依存する構造で、上位10顧客で全売上の約57.9%を占めるため、受注変動や四半期ごとの「受注→売上」比率の影響を受けやすく、同社は受注の安定化とソフトウェア・サービス収益の拡大で収益の安定化を目指しています。
重点投資分野としてはソフトウェア自動化と付帯サービス、光ネットワーク/ルーティングのプラットフォーム開発に資源を割いています。具体策としては、自動化ソフトウェア「Blue Planet」を軸にクラウド連携や運用の自動化機能を拡充し、ソフトウェア事業の比率を引き上げることを目指しています。また近年は戦略的買収も実行しており、VyattaとXelicに約6,410万ドル、BenuとTibitに約2.917億ドルを投じるなど、新技術・IPの獲得で差別化を図っています。加えてサプライチェーン強化では、二重調達や在庫管理、多地域展開による回復力向上といった具体的施策を進めています。
新市場の開拓や事業拡大では、従来の通信事業者に加えクラウド事業者や海底ケーブル事業者、エンタープライズ、政府・研究機関といった顧客層への深耕を狙っています。同社は直販に加えチャネルパートナーを活用するグローバル販売体制を整備しており、クラウドプロバイダー向けのデータセンター間接続など成長分野での採用を促進しています。さらにグローバルサービス(設計・構築・運用・改善の各フェーズ)を拡充し、マルチベンダー移行やシステム統合の支援によって既存顧客のネットワーク投資を最大化することを目指しています。
技術革新への取り組みでは、ソフトウェア主導の「サービス化」と運用自動化を中核に据え、AIを活用した解析やテスト工程の効率化にも投資しています。Blue Planetの機能にはクラウド資源の管理や経路最適化、AI解析による運用監視といった要素があり、閉ループでの自動化・自己修復を目指す具体的な開発が進んでいます。同時にAIやデータ利用に関わる法規制や倫理面のリスクも認識しており、技術導入とガバナンスの両面で対応を進める方針です。