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Chewy, Inc.CHWY
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事業内容
Chewy, Inc.は主にペット用品とペット関連サービスを扱う北米の大手オンライン小売企業です。同社はウェブサイトとスマホ向けアプリを通じてペットフード、消耗品、トリート、ペット用医薬品やヘルスケア関連サービスを販売し、定期配送プログラムや迅速な配送、手厚いカスタマーサービスで差別化しています。
主要な顧客は家庭でペットを飼う個人で、餌や日用品の繰り返し購入が収益の大きな柱になっています。同社の売上は主に製品販売から得られ、定期配送による継続収入や処方薬・獣医サービスなどのサービス収入も重要な収益源です。
事業は報告上は単一セグメントにまとめられていますが、商品ラインはペットフード、トリーツ、生活用品、健康関連商品といった消費財に加え、処方薬や獣医クリニックでの診療といったサービスを含みます。同社は多数のフルフィルメントセンターやカスタマーサービス拠点を運営し、在庫管理、発送、返品対応を通じて顧客の利便性とリピートを支えています。
経営方針
同社は売上成長と顧客基盤の拡大を目指しています。直近では定期配送サービス(Autoship)や迅速な配送での利便性を軸に既存顧客の購入頻度を高めることで売上を伸ばす戦略を取っており、一方で株主還元の一環として取締役会は最大5億ドルの自社株買い枠を設定し、2024年には1,755万株を一括で買い戻す取引(約5億ドル)を実行しました。また、事業基盤の拡充としてフルフィルメントセンターを16拠点、総床面積約964万平方フィートまで拡大し、顧客への迅速な供給体制を維持しています。
重点投資分野は物流、カスタマーサービス、ペットヘルスケアで、これらで差別化を図っています。物流面ではフルフィルメント網と在庫管理に投資し、顧客対応ではコールセンターやモバイルアプリの利便性向上に注力することで「顧客体験」を武器にしています。ヘルスケア領域では獣医向けのクラウド技術を持つPetabyteを約4,328万ドルで買収するなど、処方薬や診療連携を強化しており、これにより一般的な物販業者との差別化を図っています。
新市場や事業の拡大は段階的に進める計画です。医薬品販売会社の子会社化(Chewy Pharmacy KY)や獣医クリニックの展開(主要物件として12か所の診療拠点を保有)を通じて、単なる物販からサービス寄りの事業へと幅を広げています。国際展開も戦略の選択肢として掲げていますが、現時点では米国・カナダ外での運営経験は限定的なため、現地のサプライヤー確保や規制対応を慎重に進める方針です。
技術革新には継続的に投資しています。ウェブサイトとアプリの信頼性向上、クラウド基盤の活用、人工知能を用いた顧客接点の最適化といった取り組みを進めるとともに、サイバーセキュリティ体制を強化しています。情報セキュリティは最高情報セキュリティ責任者(CISO)が主導し、経営陣や監査委員会へ定期報告を行う体制を敷いており、買収した技術資産については開発済み技術を有形資産として計上し、3年程度で償却するなど投資の回収計画も明確にしています。