CHOICE HOTELS INTERNATIONAL INCCHH

時価総額
$40.4億
PER
ホテルフランチャイズ事業の米国大手。中央予約システムと会員制ロイヤルティプログラムを展開。2022年8月11日に北米同業を買収、2024年に300万株を買戻し約3.697億ドルを支出。米国中心に展開。フィールド営業と調達サービスでフランチャイズ支援を提供。

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企業概況
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業績概況
テーマ
1項目)
ブランド
2項目)
ライバル企業
1社)
同業種の日本企業
1社)

事業内容

CHOICE HOTELS INTERNATIONAL INCはホテルのフランチャイズ事業を中核に、複数ブランドの管理と販売プラットフォームを運営する企業です。中央予約システムや全国的なマーケティング、会員制ロイヤルティプログラムを組み合わせて宿泊需要を集客しています。

主要な顧客はホテルオーナー(フランチャイジー)と宿泊者で、収益は主に加盟時の手数料や売上連動のロイヤリティ、マーケティング・予約手数料から成り立っています。加えて調達サービスやオンライン配信パートナーとの連携で付加的な収益を得ており、一部自社保有ホテルからの運営収入もあります。

事業は主に「フランチャイズおよびマネジメント」セグメントに集約され、経済型からアップスケールまで幅広いブランドを展開しています。具体的にはブランド育成(例:Cambria)、中央予約と会員プログラム(Choice Privileges)による需要創出、そしてベンダー連携を通じた調達サービスやコスト削減が主要な製品ラインです。

経営方針

同社はフランチャイズ中心のビジネスモデルを軸に、システム全体の規模拡大と収益性向上を目指しています。2024年末時点で7,586軒、653,810室が稼働しており、開発中・承認済みのパイプラインは964軒・97,325室にのぼります。2024年の連結売上高は約15.85億ドル、営業利益は約4.64億ドル、当期純利益は約2.997億ドルと、安定したキャッシュ創出力を背景に、株主還元(2024年は年間配当1.15ドル、約5,550万ドル)と自己株買い(2024年に約310万株、総額約3.697億ドル)を含む資本配分で投資効率の最大化を図っています。 同社はフランチャイズ数の拡大とブランド強化により、ロイヤリティ率の改善とRevPAR(客室稼働単価)向上を通じた持続的な収益成長を目指しています。

重点投資分野はブランド運営とフランチャイジー支援に集中しており、同社は全国マーケティング、中央予約システム、ロイヤリティプログラム(Choice Privileges®)、現地営業・現地支援体制といった施策を強化しています。具体的には、フランチャイズ契約に基づくマーケティングおよび予約システム手数料を活用して全国広告とチャネル配信を行い、フィールド担当者による収益管理支援や物件改善計画の実行で各ホテルの収益性を引き上げます。差別化の肝は多ブランド戦略で、CambriaやEverhome Suitesなどの成長ブランドに対しては同社が一部を開発・保有してブランド認知を加速させることで、将来的なフランチャイズ受注につなげるという点です(所有ホテルはトレーニング場・ショーケース的な役割を担い、恒久保有は想定していません)。

新市場開拓と事業拡大について、同社は既存ブランドの新規開発と既存ホテルのコンバージョンの両面で成長を追求しています。地域展開は米国49州と46カ国・地域に及び、供給過剰時は既存ホテルの転換を重視し、資本が潤沢で成長局面では新築を優先する方針です。加えて、Radisson Hotels Americasの買収(2022年完了)などの企業買収でブランドポートフォリオを拡充してきた点も特徴で、特定ブランドの市場浸透を目的に開発支援として融資・投資・保証を行うことにより、戦略的なフランチャイズ開発を促進しています。これらの投資は市場条件に応じてタイミングと金額を調整し、最終的にはフランチャイズ契約数と有効ロイヤリティ率の改善を狙っています。

技術革新への取り組みでは、同社は中央予約システム、顧客関係管理(CRM)、収益管理システムの高度化を進め、オンライン旅行代理店やグローバル流通システムとのチャネル連携を強化しています。サイバーセキュリティ面ではNISTのフレームワークを基準に年次評価を行い、多層防御、インシデント対応計画、模擬訓練による脆弱性発見と改善を実施していることから、プラットフォームと顧客データの保護に継続的に投資しています。これにより、予約流入の最適化とゲスト体験の向上を両立させ、フランチャイジーへの価値提供を強めることを同社は目指しています。