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事業内容
BP PLCは世界的な総合エネルギー会社で、主に石油と天然ガスの探査・開発・生産と、それらの精製・販売を行っています。加えて、サービスステーションでの燃料販売や潤滑油などの石油製品を通じて幅広い顧客にエネルギーを提供しています。
同社の主要な顧客は政府や電力・化学などの産業分野の企業、そして一般消費者のガソリン利用者です。収益は原油・ガスの生産販売に加え、精製差益やサービスステーションでの小売収入、さらに商品取引からの収益に大きく依存しています。
事業は大きく探査・生産(上流)、精製・販売(下流)、低炭素エネルギーの三本柱に分かれています。上流での資源生産、下流での精製と小売、低炭素分野での再生可能エネルギーや水素・電力事業を組み合わせて収益を拡げており、商品取引や船舶運航も重要な収入源になっています。
経営方針
同社は長期の成長戦略として「2050年までのネットゼロ」を掲げ、化石燃料依存からの段階的な転換を目指しています。具体的には2019年比で2030年までに石油・ガス生産を約40%削減する目標を打ち出し、同時に低炭素分野への投資を2030年までに年間約50億ドルへ引き上げる計画を示しています。これにより短中期のキャッシュフローを維持しつつ、将来の収益源を低炭素にシフトすることを狙っています。
重点投資分野では再生可能エネルギー、低炭素水素、バイオ燃料、そして電気自動車向けの充電インフラに資本を集中させています。同社は世界的な販売網とエネルギーのトレーディング機能を強みとし、ガソリンスタンド網を活用したEV充電や低炭素燃料の供給で差別化を図っています。余剰資産の売却や upstream(上流)資産の縮小で得た資金をこれら成長分野に振り向ける具体的な資金配分を行っています。
新市場開拓では、欧州や米国に加え成長が見込まれるアジア市場での再生エネルギー案件や、水素ハブ・炭素回収の大型プロジェクト参画を積極化しています。地域パートナーとの合弁や買収を通じて事業規模を短期間で拡大し、発電容量や水素供給の立ち上げを目指すとともに、小売りチャネルを通じた顧客接点を生かして新サービスの展開を進めています。
技術革新への取り組みとしては、発電や供給の効率化を進めるデジタル化、電解槽など水素製造技術の実証、そして大気中への二酸化炭素を取り除く炭素回収・貯留技術の実装に注力しています。これらはまずは実証プロジェクトで商用性を検証し、成功した技術をスケールさせることで2030年以降の事業化と収益化を図る方針です。