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Bausch & Lomb CorpBLCO
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事業内容
Bausch & Lomb Corpは目の健康に特化した企業で、コンタクトレンズやレンズケア製品、消費者向けのアイケア製品に加え、眼科手術用機器や処方薬まで幅広い製品群を世界で販売しています。ドライアイ治療薬などの処方薬や診断機器の獲得を通じて、治療領域のポートフォリオも拡充しています。
同社は直販の営業部隊と独立した流通パートナーを組み合わせ、卸売業者や大型小売、薬局、眼科診療所などを通じて約100か国で売上を上げています。収益は複数チャネルから成り、2024年はMcKessonとCardinal Healthがそれぞれ売上の約10%を占める主要顧客でした。
事業は大きくビジョンケア、ファーマシューティカル(処方薬)、サージカル(手術関連)のセグメントに分かれており、各セグメントでコンタクトレンズや点眼薬、手術機器などの製品ラインを展開しています。製造は10か国に及ぶ約23の拠点で行い、約4,300人のグローバルな商業チームで医療従事者向けの教育や消費者向けのブランド活動を進めています。
経営方針
同社は売上高の継続的な拡大と営業効率の改善を目指しています。2024年の連結売上高は約47.9億ドルで、前年の41.5億ドルから成長しており、セグメント別ではビジョンケアが約27.4億ドル、医薬品が約12.1億ドル、サージカルが約8.4億ドルと、ビジョンケアが収益の中核を担しています。経営は既存製品の販売強化に加え、研究開発費とマーケティング投資を通じて中長期の成長を支える方針で、2024年のR&D費は約3.43億ドル(製品売上比で約7.2%)に達しました。
重点投資分野は乾燥性角結膜炎(ドライアイ)などの眼科処方薬、コンタクトレンズやケア製品を含むビジョンケア、そして眼科用診断・手術機器です。同社は処方薬分野で競争力を高めるため、2023年にXIIDRAを買収(買収対価の上流支払い1,750百万ドル、将来のマイルストーン最大7.5億ドル)し、ドライアイフランチャイズを強化しています。研究開発投資は臨床試験や品質管理に充てられ、2024年は前年から約6%増加したほか、買収に伴う無形資産の償却費も増加しており(2024年の無形資産償却は約2.88億ドル)、技術とブランドの差別化に資金を割いています。
新市場開拓と事業拡大はM&Aとライセンス戦略が柱です。2024年はトルケラ・メディカル(Trukera Medical)を約2,400万ドルで買収し、涙の浸透圧を測るポータブル診断機器ScoutProを加えてドライアイの診断領域へも進出しました。これまでにParagonやTotal Titaniumの買収、欧州でのMIMS(緑内障治療)流通契約などを通じて製品ラインと地域展開を拡大しており、同社は約100か国で販売するグローバル商業力(営業・流通部隊約4,300名、うち米国約1,150名)を活かしてクロスセルとチャネル多様化に取り組んでいます。
技術革新への取り組みでは、社内R&Dと外部技術の取り込みを組み合わせた開発を進めています。研究開発費の継続的投入に加え、買収による知的財産の取得や臨床・品質施設への投資で製品化を加速させており、2024年のR&D支出は約3.43億ドルでした。さらに生産面では世界10カ国に23の製造拠点を持ち、製造能力やサプライチェーンの強化にも注力しているため、新製品の量産や品質確保を迅速に行える体制を整えています。