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BREAD FINANCIAL HOLDINGS, INC.BFH
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事業内容
Bread Financial Holdings, Inc.は、小売りブランドや消費者向けにクレジットカードや決済・預金サービスを提供する金融持株会社です。主力は小売りと提携して発行するプライベートラベルや共同ブランドのクレジットカードで、さらに直販のクレジットカード、加盟店向けの決済・分割支払い商品「Bread Pay」、オンライン預金の「Bread Savings」などを展開しています。
同社の主要な顧客は小売業者やブランドパートナーと、そのパートナーの顧客であり、収益はカード貸付による利息収入や手数料、パートナー契約に基づくサービス収入が中心です。近年は小口のリテール預金も成長しており、預金は資金調達の重要な源になっているため、貸出と預金のバランスで収益性を高めています。
同社は事業を複数の製品ラインで運営しており、パートナーブランド向けの専用カードは長期契約を通じて発行・管理し、直販カードやBread Payで顧客接点を広げています。これらを支えるリスク管理、口座開設・与信処理、決済・債権の管理、詐欺防止、マーケティングやデータ分析、デジタル/モバイル対応といったサービスにも力を入れており、デジタル中心の運営で支店網に頼らず規模拡大を図っています。
経営方針
同社は資本強化と持続的な成長の両立を目指しています。直近では親会社の負債を約50%削減し、2021年末以降で1株当たりの有形簿価を年平均約19%増加させるなどバランスシートの改善を進めています。また、預金基盤の拡大にも注力しており、リテール預金は2023年末の約65億ドルから2024年末に約77億ドルへと19%増加し、平均では全資金源の約43%を占めるまで拡大しました。こうした取り組みは流動性確保や借入条件の改善、将来的な配当・自社株買い余力の維持につながることを同社は目指しています。
同社はデジタルと顧客体験への投資を差別化の中核と位置付けています。具体的にはオンライン貯蓄サービス「Bread Savings」を拡大して支払い以外の調達源を強化するとともに、預金金利や顧客対応の質、デジタル機能の競争力で他行と差別化することを目指しています。提携先は約100のブランドに上り(例:Ulta、Saks、Dell等)、各ブランド向けに取引データを分析して顧客ごとに最適化したクレジットやプロモーションを提供することで、長期・排他的な契約(概ね5〜10年)を獲得・維持する戦略をとっています。
同社は事業拡大と新市場開拓を段階的に進めています。Bread Payなどの分割払いや直販型クレジットカード(DTC)の拡充を通じて商品ミックスを多様化し、預金プラットフォームは支店を持たない形でのスケール拡張を可能にしています。加えて、資金調達の多様化を掲げ、短期・長期、投資家層や手段を分散させることで市場変動の影響を緩和しようとしており、必要に応じて債務の借換えや資本取引、買収・売却を選択肢として検討しています。
同社は技術革新を成長の推進力と捉え、データ分析や人工知能(AI)を活用した審査・不正検知・マーケティングに重点投資しています。決済処理基盤を2022年に外部ベンダーへ移行してスピードを向上させる一方で、機械学習モデル、デバイス識別技術、AIを活用したナレッジ管理などを導入して不正防止や顧客対応の効率化を図っています。これらの技術投資により、同社はリスクを抑えつつパートナーと顧客にとって魅力的な商品を迅速に提供することを目指しています。