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ATMOS ENERGY CORPATO
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事業内容
Atmos Energy Corporationは、米国の中部・南部を中心に天然ガスの供給、輸送、貯蔵を行う公益事業者です。主力サービスは家庭や商業施設向けへの都市ガス配給と、長距離のパイプラインや地下ガス貯蔵を通じた供給の安定化です。
同社の主要顧客は個人宅や商業施設、工業ユーザー、公共機関で、特に暖房や給湯用途の需要が収益の大きな柱になっています。収益構造は州ごとの規制に基づく配給料金やガス販売、パイプライン・貯蔵の輸送料金など、比較的安定した料金収入が中心です。
事業は主に配給部門とパイプライン・貯蔵部門の二つに分かれており、配給部門では配管網の敷設・保守と顧客サービスを行い、パイプライン・貯蔵部門では長距離輸送や容量提供、第三者向けの保管サービスを担っています。加えてガスの取引や付帯サービスで補完的な収入を得ており、規制対応や安全対策、サイバーセキュリティなどへの投資にも力を入れています。
経営方針
同社は中長期で安定した収益成長と規模の拡大を目指しています。実際の資本支出は近年拡大しており、2024会計年度の設備投資は約$2.94 billion(約29億ドル)に達しました。規制当局への料金申請(GRIPやレートケース)の承認により、営業損益は例えば$68.4 million増加するなど、料金回収を通じた収益性の改善を成長の柱に据えています。財務面では短期資金として$1.5 billionのコマーシャルペーパーや合計$3.1 billionのコミット型リボルビングクレジットを保有し、さらに$5.0 billionのシェル登録(残額約$1.1 billion)やATM(当座売出)プログラムを資金調達手段として活用することで、成長投資と望ましい資本構成の両立を図っています。
同社は基盤資産の更新と拡充に重点投資を行い、ここで差別化を図っています。配給網は約74,600マイルの地下配管を保有し、パイプライン・貯蔵区分でも5,682マイルの送管網と大規模な地下ガス貯蔵(合計で働き容量約66.6百万Mcf)を有しています。これらを維持・増強するために圧縮機や貯蔵施設の保守・改良に資金を投じており、増加した設備投資に伴う減価償却費の増加(例:$8.4 millionの増加)や、保守費用の増加(約$18.1 million)を許容して安定供給とサービス優位性を確保しています。また、同社は規制会計を通じて将来の料金回収見込みを資産計上することで、投資回収の透明性を高める運営を行っています。
新市場開拓と事業拡大では、既存のパイプライン・貯蔵能力を生かした契約拡大と商流活動を重視しています。APT(接続通過活動)や契約容量の拡大により、最近はスプレッドや契約ベースの収入が増加しており、例としてAPT関連で約$39.0 millionの純増が報告されています。加えて、連邦法や規制の枠組み(例:NGPAセクション311)を活用して、既存資産を最大限に稼働させることで新たな輸送・貯蔵サービスを提供しています。成長資金の面では、2025会計年度に新たな$8.0 billionのシェル登録と$1.7 billionのATMプログラムを申請する予定とし、株式や債券発行、フォワードセールなど多様な手段で拡大資金を確保する計画です。
技術革新への取り組みでは、特に情報セキュリティと運用デジタル化に注力しています。同社は最高情報責任者(CIO)と30年以上の経験を持つサイバーセキュリティ責任者を中心に専任チームを維持し、監査委員会への定期報告や外部アドバイザーの活用を通じてリスク管理を強化しています。運用面では遠隔検査や資産管理の高度化、車両・機器のリース戦略で更新を進めるほか、資金調達リスクを抑えるために将来債務の金利ヘッジ(例えば将来発行予定の$300 millionを約2.16%でフォワードヘッジ)も活用しており、技術と財務の両面で安定的な事業基盤の構築を目指しています。