ALAMOS GOLD INCAGI

時価総額
$171.4億
PER
金鉱採掘・探査の新興企業。ムラトス鉱床を含む探査・開発プロジェクトと初期採掘試験を展開。2003年2月の合併と2003年1月のC$5,701,000借入。カナダ本社とメキシコ鉱区を中心に展開、普通株33,640,653株(2003年3月31日)。

事業内容

Alamos Gold Incは金の探鉱から開発、採掘、販売までを一貫して行う金鉱山会社です。同社は主に操業中の鉱山で金を採掘し、精錬して市場に販売することで収益を上げています。北米やメキシコなどで露天掘りや地下掘りの鉱山を運営しています。

主要な顧客は精錬業者や貴金属トレーダー、大口の金融機関などで、同社の収益はほぼ全て採掘した金の販売から得ています。金価格の変動が売上と利益に直接影響し、銀などの副産物や一部のロイヤルティ収入が補助的な収入源になっています。

事業は大きく「操業鉱山」と「探鉱・開発」、加えて企業運営に分かれています。操業鉱山では安定した生産とコスト管理に注力し、探鉱・開発部門では埋蔵量の拡大や新規鉱床の評価を進めています。同社はまた環境対策や地域社会との関係構築、資金調達といった企業活動を通じて長期的な安定経営を図っています。

経営方針

同社はメキシコのサラマンドラ鉱区を中心に、探鉱段階から生産段階への移行を目指しています。具体的には、サラマンドラに関する実行可能性(フィージビリティ)調査を実施するために約50万米ドルの外部コンサルタント費用を計上しており、ムラトス鉱床の高品位部分を定量化するための探査には約22.5万カナダドルを見込んでいます。2003年時点での現金は約121万米ドル、運転資金は約112万米ドルと報告しており、これらの資金と追加の資金調達を組み合わせて事業化を進める計画です。

成長を支える重点投資分野は、近接表層の高品位鉱体の特定とその低コスト処理方法の検証にあります。現場ではバルク採掘と浸出テストのような実地試験を行い、早期に経済的に回収可能な鉱石を見出すことを重視しています。また、経営陣の技術・営業経験を活かし、監査委員会による財務管理やストックオプション制度(承認時点で発行済株式の最大20%を留保)を活用して人材のインセンティブを整備することで、他社との差別化を図っています。

新市場開拓と事業拡大は、既存のメキシコ資産の深掘りに加え、買収やジョイントベンチャーを通じた拡張を想定しています。過去には合併や相手企業への転換社債提供などの手法を用いており、例えば2002年にカナダドル67.5万の転換ローンを提供するなど資金面での柔軟な対応を行ってきました。資金調達は株式発行、借入、共同開発などを組み合わせる方針であり、その過程で株式希薄化の可能性があることも投資家向けに明示しています。

技術革新については、探査・評価段階でのデータ精度向上と生産性改善に投資しています。具体的には、当該鉱区でのボーリング・サンプリングの精緻化や、外部専門家による評価を取り入れて埋蔵量推定の信頼性を高めることに注力しています。加えて会計や報告の面では権利行使型報酬の公正価値評価を採用するなど会計基準の整備も進めており、より透明性の高い事業運営で投資家の信頼を獲得することを目指しています。