LIGAND PHARMACEUTICALS INCLGND

時価総額
$36.9億
PER
臨床開発支援を行うバイオ医薬品関連の有力企業。技術ライセンスと資金提供、ロイヤリティ収益化やCaptisolなどの経済権を展開。2022年11月の抗体発見事業スピンオフと2023年10月の75百万ドルリボ契約などの資本・再編イベント。米国・欧州中心に展開。

事業内容

LIGAND PHARMACEUTICALS INCはバイオ医薬品分野の企業で、高付加価値の医薬品が臨床・商業段階に進むのを支援しています。同社は主に研究開発資金の提供や自社技術のライセンス供与を通じて、候補薬の開発や上市を後押ししています。

主要な顧客は大手製薬会社やバイオベンチャーなどのパートナーで、収益はロイヤルティや開発マイルストーン、特定製品や原料の販売など複数の柱から成り立っています。同社は収益源を分散させつつ、低い固定費で株主価値の向上を目指しています。

事業の管理は「バイオ医薬品資産の開発・ライセンス」という単一の報告セグメントで行っており、ロイヤリティ資産の取得・保有、技術ライセンス契約、資金提供や原料供給(例:Captisol)の提供が主な製品ラインです。同社はこれらの活動を通じてパートナーの臨床開発と商業化を支援し、長期的な収益獲得を図っています。

経営方針

同社は成長戦略として、安定したロイヤリティとライセンス収入を柱に収益の多角化を進めています。2024年の総収入は約1億6,713万ドルで、同年は継続事業での純損失が約403万ドルとなりましたが、上場時の時価総額は2024年6月28日時点で約11億ドルと評価されています。経営陣は単一の事業セグメント(バイオ医薬資産の開発・ライセンス)における純利益を投資判断の基準としており、収益機会の獲得と資本効率の向上を両立させることを目指しています。

同社は重点投資分野として、既存製品からのロイヤリティ取得や、改良剤型や再処方(リフォームレーション)を通じた価値創出、ならびに自社技術のライセンス供与を挙げています。他社と差別化する施策として、低い固定コストの企業体制を維持しつつ、受動的ロイヤリティ(既存の製品収益権)を積極的に取得することで、収益の多様化とリスク分散を図っています。具体的には、出資やライセンス収入を活用してポートフォリオを拡充し、2024年には株式発行による資金調達(ATMでの発行により純額3740万ドルを調達)や最大5000万ドルの自社株買い枠を確保しています。

新市場開拓や事業拡大の計画としては、買収や戦略的提携を通じた収益源の拡大を継続しています。2022年には抗体探索事業をスピンオフ(OmniAb)するなど、事業分離による資本効率改善も行っており、合併・買収やロイヤリティ取得を通じて新たな市場機会を追求しています。また、必要に応じて外部資金調達(75百万ドルのリボルビングクレジット等)を活用し、供給契約(例:将来の原材料購買義務は約2160万ドル)や臨床支援に必要な資金を確保する方針です。

技術革新への取り組みでは、改良剤型や賦形剤を含む自社技術を活用して医薬品の付加価値を高めることに注力しています。具体的には、薬物の安定化や投与法の改善に寄与する技術をライセンス化したり、パートナーと共同で開発リスクを分担するモデルを採用しています。研究開発費やパートナーシップからの成果を通じて次世代の収益源を育成し、技術ライセンスとロイヤリティ収入を組み合わせたビジネスモデルで長期的な成長を目指しています。