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RALPH LAUREN CORPRL
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事業内容
RALPH LAUREN CORPは、衣料品や靴、アクセサリー、ホーム用品、香水、ホスピタリティに至る高級ライフスタイル製品のデザイン、マーケティング、販売を手掛けるグローバル企業です。同社はブランド力を軸に自社で企画・デザインを行い、自社店舗やオンライン、卸売、ライセンスを通じて消費者に届けています。
主要顧客は北米・欧州・アジアの主要百貨店や専門店、第三者のオンライン販売パートナーで、上位3社への卸売売上は2025会計年度に約12%を占めました。同社は直販(店舗・デジタル)、卸売、ライセンスの三本柱で収益を分散させ、地域別の売上構成も重視しています。
事業は北米、欧州、アジアなどの地域セグメントと、直販・卸売・ライセンスのチャネル別に運営しています。同社の主力商品にはポロシャツやニット、チノパン、オックスフォードシャツ、選定された靴やアクセサリー、ホーム製品があり、補充発注プログラムで素早く補充する体制や、百貨店内の専用コーナー(ショップ・ウィズイン・ショップ)を多数展開してブランド表示と販路の最適化を図っています。
経営方針
同社は持続的で収益性の高い成長を目指しています。年次報告(Fiscal 2025)では、売上高が70.79億ドル(前年比+6.8%、恒常為替で+7.7%)、純利益が7.429億ドル、希薄化後1株当たり利益が11.61ドルと報告しており、これらを踏まえて長期的な収益拡大と株主価値創出を戦略の中心に据えています。会社は四半期配当や自社株買いで過去に資本還元を行ってきましたが、これらは将来のキャッシュフローや資本計画に応じて柔軟に見直す方針であることも明確にしています。
重点投資分野はブランド強化、商品ミックスの最適化、店舗・卸のチャネル強化、およびサプライチェーンです。差別化策としては高めの平均小売価格(AUR)の成長と品質訴求によるブランドエレベーションを掲げ、百貨店内の「ショップ・ウィズイン・ショップ」は全世界で約14,350箇所、直営店は564店舗・約410万平方フィートを運営して顧客接点を拡充しています。補充(リプレニッシュ)プログラムによりコア商品は受注後2〜5日で出荷する仕組みを整え、ライセンス事業はパートナーに製造・在庫負担を担わせつつロイヤリティで収益を得るモデルを拡大しています。
新市場開拓と事業拡大ではマルチチャネル戦略と国際展開を重視しており、特に中国を含むアジア市場での直販比率拡大を図っています。実店舗に加えニューヨークやロンドン等のショールーム、バーチャルショールームを活用してバイヤーや消費者への露出を高め、上位3社への卸売販売は全売上の約12%を占めるなど卸チャネルとの連携も継続して強化しています。加えてライセンス提携により新カテゴリーや地域への低資本での参入を進めることで成長機会を拡大しています。
技術革新への取り組みとしては、Next Generation Transformation(NGT)プロジェクトという数年規模の全社的システム刷新と業務再設計を進めています。同社は既に高度な分析基盤や人工知能・機械学習を計画、マーケティング、パーソナライズ領域で導入し、決済方法拡充や検索機能の改善などデジタルコマースの体験向上にも投資しています。物流面ではユニット・カートン追跡技術を導入したグローバルな流通網を運用し、従業員約23,400人を支える情報システム基盤を整備する一方で、これらの大規模投資は短期的に利益を希薄化する可能性があると同社も明示しています。